2009年06月04日
サガン鳥栖 VS 徳島ヴォルティス (ベアスタ)
2009-12 サガン鳥栖 0 - 2 徳島ヴォルティス
89分間消えていても、1分間で仕事をしてヒーローになる役者もいれば、89分間を完璧に仕事しながら1分間でミスを犯して戦犯になる役者もいます。ドラマの役者にもいろんなタイプの役者はおりますが、この試合の役者は言わずもがな後者のタイプでしたね。何ともはやもったいない敗戦でした。
90分間、チームの軸としてポストプレイにターゲットにと大活躍だったマイクでありましたが、唯一仕事ができなかったのがゴールを奪うことでしたね。バーやポストを叩くシーンが残念でたまりませんでした。前半に室のキックを胸トラップして反転して左足でシュートを放つシーンや、武岡のクロスを相手2人に囲まれながらもシュートに持っていくシーンは今シーズンの鳥栖では見られなかったものです。前線でボールをしっかりと押さえて、ワンタッチではたくこともあれば、ためをつくって味方の上がりを待つこともできる。彼の加入で鳥栖のサッカーが大きく変わろうとしているのは確かです。福岡にいた頃には大久保の影に隠れていましたので、そこまでのポテンシャルを持っているとは思いもよりませんでしたが、つくづく、サッカー選手というのは使われ方によって評価が大きく変わることを再認識させられました。この試合でマイクを責める事はできないでしょう。
責める事ができないのは退場した渡邉も一緒ですね。あの場面の審判の裁定は、かつての草津戦の誤審によるPKとは異なり、競り合いの中での転倒でありまして、ファールを取られても仕方のない状況でありました。今回の審判が得点機会阻止による退場と判断したものですのでしょうがありません。(この審判は昔からへたくそなので先入観がありますが、そこをあえてぐっと堪えております)
それよりも、何よりも、あまり好きではないのですが、この試合で戦犯と名づけるならば、前述の渡邉の退場のトリガーとなりました磯崎であり、軽率なキックミスでダメ押し点を相手に与えてしまった武岡でしょう。特に、磯崎は失点の原因となる凡ミスを2試合連続で続けております。前節のミスは結果的に勝利をあげたので、ミスをミスとして反省し、繰り返さなければいいということで自分の中では記憶から消しておりましたが、2試合連続での軽率なプレイはベテランと言う名に値するプレイではありません。
武岡に関しては、まさにたった一瞬のミスが命取りとなりました。89分間、攻撃に守備にと頑張っておりまして、特にクロスボールに関してはこれまでの鳥栖の右サイドの選手たちにはなかった質のいいボールを提供しておりました。しかしながら、あのキックミスが試合を決定づける失点となってしまったのです。彼はまだ若いので同じ過ちを繰り返さないように自信を失うことなく、これまで通りの思い切りのいいプレイで頑張ってほしいですね。
途中出場で入ってきた野崎と日高は語るに値しないでしょう。時間のない中、競り合いにも強いマイクがいたことですので、トジンを入れて単純にボールを送り込んだ方が得点の機会はあったかもしれません。実質、徳島ディフェンスの対応の悪さから、長いボールがシュートチャンスに結びつく事が多々あったのですが、前線の迫力不足で惜しいチャンスを逃しておりました。マイクがあいてゴールライン際深い位置からゴール前に低く早いボールを送り込んだ時に、ゴール前に誰もいないという負けているチームとは思えないポジショニングが物語っております。確かに、一人少ないというハンデは否めませんが、後半30分くらいからは前線に人を増やして勝負にでてもよかった気がします。
島田と廣瀬は体調でも悪いのでしょうか。彼らの実力から考えると、試合に出場するコンディションではないような気がしますが果たしてどうなのでしょうか。
全体的には、一人少ない割にはチャンスも割と多く作っておりましたし、失点に関しても、徳島に崩されて与えた失点でもありません。思い起こせば、徳島の決定的チャンスはゴールシーン以外にはなかったのではないでしょうか?意識を高くもって普通にプレイしていれば勝てた相手だったと思います。それだけにもったいない敗戦でした。
89分間消えていても、1分間で仕事をしてヒーローになる役者もいれば、89分間を完璧に仕事しながら1分間でミスを犯して戦犯になる役者もいます。ドラマの役者にもいろんなタイプの役者はおりますが、この試合の役者は言わずもがな後者のタイプでしたね。何ともはやもったいない敗戦でした。
90分間、チームの軸としてポストプレイにターゲットにと大活躍だったマイクでありましたが、唯一仕事ができなかったのがゴールを奪うことでしたね。バーやポストを叩くシーンが残念でたまりませんでした。前半に室のキックを胸トラップして反転して左足でシュートを放つシーンや、武岡のクロスを相手2人に囲まれながらもシュートに持っていくシーンは今シーズンの鳥栖では見られなかったものです。前線でボールをしっかりと押さえて、ワンタッチではたくこともあれば、ためをつくって味方の上がりを待つこともできる。彼の加入で鳥栖のサッカーが大きく変わろうとしているのは確かです。福岡にいた頃には大久保の影に隠れていましたので、そこまでのポテンシャルを持っているとは思いもよりませんでしたが、つくづく、サッカー選手というのは使われ方によって評価が大きく変わることを再認識させられました。この試合でマイクを責める事はできないでしょう。
責める事ができないのは退場した渡邉も一緒ですね。あの場面の審判の裁定は、かつての草津戦の誤審によるPKとは異なり、競り合いの中での転倒でありまして、ファールを取られても仕方のない状況でありました。今回の審判が得点機会阻止による退場と判断したものですのでしょうがありません。(この審判は昔からへたくそなので先入観がありますが、そこをあえてぐっと堪えております)
それよりも、何よりも、あまり好きではないのですが、この試合で戦犯と名づけるならば、前述の渡邉の退場のトリガーとなりました磯崎であり、軽率なキックミスでダメ押し点を相手に与えてしまった武岡でしょう。特に、磯崎は失点の原因となる凡ミスを2試合連続で続けております。前節のミスは結果的に勝利をあげたので、ミスをミスとして反省し、繰り返さなければいいということで自分の中では記憶から消しておりましたが、2試合連続での軽率なプレイはベテランと言う名に値するプレイではありません。
武岡に関しては、まさにたった一瞬のミスが命取りとなりました。89分間、攻撃に守備にと頑張っておりまして、特にクロスボールに関してはこれまでの鳥栖の右サイドの選手たちにはなかった質のいいボールを提供しておりました。しかしながら、あのキックミスが試合を決定づける失点となってしまったのです。彼はまだ若いので同じ過ちを繰り返さないように自信を失うことなく、これまで通りの思い切りのいいプレイで頑張ってほしいですね。
途中出場で入ってきた野崎と日高は語るに値しないでしょう。時間のない中、競り合いにも強いマイクがいたことですので、トジンを入れて単純にボールを送り込んだ方が得点の機会はあったかもしれません。実質、徳島ディフェンスの対応の悪さから、長いボールがシュートチャンスに結びつく事が多々あったのですが、前線の迫力不足で惜しいチャンスを逃しておりました。マイクがあいてゴールライン際深い位置からゴール前に低く早いボールを送り込んだ時に、ゴール前に誰もいないという負けているチームとは思えないポジショニングが物語っております。確かに、一人少ないというハンデは否めませんが、後半30分くらいからは前線に人を増やして勝負にでてもよかった気がします。
島田と廣瀬は体調でも悪いのでしょうか。彼らの実力から考えると、試合に出場するコンディションではないような気がしますが果たしてどうなのでしょうか。
全体的には、一人少ない割にはチャンスも割と多く作っておりましたし、失点に関しても、徳島に崩されて与えた失点でもありません。思い起こせば、徳島の決定的チャンスはゴールシーン以外にはなかったのではないでしょうか?意識を高くもって普通にプレイしていれば勝てた相手だったと思います。それだけにもったいない敗戦でした。
2009年05月26日
鳥栖 VS 愛媛 (ベアスタ)
2009-11 サガン鳥栖 0 - 2 愛媛FC
第1クールの最終戦となった愛媛戦。ホームのサポーターを待ち受けていたのは、組織としての選手たちの組み合わせも、選手個々のアイデアとしても、まったくもって開幕時から発展が見えないチームでした。まさに、ここ数試合の好調さをすべて無にするかのような試合であり、そして成熟しきれない選手たちの底の浅さが露呈してしまったのが虚しくも印象的でした。
この試合でのサガン鳥栖と愛媛FCとの決定的な違いは、判断力と決断力の差でしたね。
愛媛の選手たちはその局面において、自分たちがやらなければならない事を理解しての戦いができていました。また、そのタスクに対していち早くアプローチを行い、求める結果へのプレイが非常に素早かったです。前の試合で見た横浜FCの選手たちと非常に好対照だったのでより顕著に試合結果に現れました。
特に、愛媛のカウンター攻撃は成熟されておりまして、右サイドの関根は必ずカウンターの時に顔を出しておりました。ボールを奪ったら、基点を是前線に残っている選手において、次のパスがほとんど右サイドのオープンスペースに走り込んできた関根を使っていました。おそらく、鳥栖のキッカーが島田であるが故に、スペースが必ず空く場所であることを察知していたのでしょう。
前半当初のピンチこそ、室の2回に亘るファインセーブで窮地を救っておりましたが、あそこまで決定的チャンスを作られてしまうと、さしもの室と言えどもそうそうは防ぐ事はできませんでしたね。
それにしても、この試合における前半の失点も、後半開始早々の失点も、プロチームとしてありえない出来事でしたね。特に、後半の失点はボールも人も追わないディフェンスラインでした。こんなディフェンスラインは他にどこのチームにいるのでしょうか?ロングボールに対する対処をセンターバックとコミュニケーションを取れない状態で起用した監督にも責任があると思います。山田は前節の試合でも、ディフェンスラインからドリブルで抜こうとしてボールを奪われております。今節も危険な位置でパスを奪われておりますし、右サイドバックで使うには経験と技術を加味しても、逆にそれがもろ刃の剣となってしまってリスクが高いのかもしれませんね。
愛媛は前線にジョジマールというターゲットがいますので、攻撃に移る際のポイントが非常に明確にあります。また、ジョジマールのボールキープが鳥栖の守備を寄せ付けなかったこともあり、背後に飛び出す愛媛の選手たちを使われてしまうことも多くありました。ディフェンスの選手のプレスは、ボールを奪う事、ボールに触れる事が前提になっているのでしょうが、交わされたときの対処があまりにも稚拙すぎました。センターバックのリトリートとプレスの使い分けの判断がまずくて、リスクマネージメントが追い付いていませんでしたね。ワンタッチプレイで軽くいなされる姿が非常に痛々しかったです。
鳥栖の攻撃は、中盤に人数をかけてボールをつなげているときは良かったのですが、愛媛のカウンターに晒されてしまって、ディフェンスラインの攻撃への関与が希薄になった瞬間に攻撃が次第に手薄になっていきました。そうすると、ボールの引きだし、そして出し所が段々と狭くなっていき、開幕当初から言っておりましたが、選択肢のない攻撃が更に選択肢を失い、島田と高地がボールを持って味方を探す場面が多く見られました。前線の選手たちの動きが効率的ではなかったので、そこにボールが至らずにフォワードが攻撃のポイントにならず、中盤の選手たちが攻撃のポイントであったので、ボールを奪われる位置が非常に悪い状態になっておりました。しかも、そのボールの取られ方が積極的なミスではなく、自らの首を絞めるかのようなミスであったので、試合展開に悪影響を及ばさざるを得ませんでしたね。
愛媛のカウンター攻撃は、愛媛の守備が組織化されていて、策略と言う網にかかってボールをとられてからのカウンターではありません。すべてがサガン鳥栖の選手のミスと躊躇の結果がボールを失うきっかけとなっており、愛媛のカウンターの起点でした。後半、トジンが入る事によってすこしづつポイントが前の方に移りましたが、後半開始早々の失点もあり、時既に遅しとなってしまいましたね。
愛媛の選手たちは、やることも理解していましたし、そのやる事に対するアプローチもワンタッチプレイを駆使するなど、非常にプレイが早かったです。危険な地帯でドリブルを試みたり、攻撃につながらないドリブルを試みたりしている鳥栖の選手たちと、判断力と決断力が雲泥の差でした。
この試合の敗戦は技術力の差ではありません。組織力の差であり、チームワークの差であり、そしてそれは残念ながら監督の差でもあるのでしょう。現在の鳥栖の攻撃では、最終的に誰を生かしたいのか、誰が生かされたいのかというのが明確に見えません。島田なのか、高地なのか、山瀬なのか、山田なのか、それとも他の誰かなのか。試合を決定づける選手というのはそんなに多人数は必要ないのですが、鳥栖には試合を決定づけようとする選手が多分に溢れかえって、それをサポートする動きをする選手たちの方が少ない逆ピラミッド構成になっているような気がします。
第1クールの最終戦となった愛媛戦。ホームのサポーターを待ち受けていたのは、組織としての選手たちの組み合わせも、選手個々のアイデアとしても、まったくもって開幕時から発展が見えないチームでした。まさに、ここ数試合の好調さをすべて無にするかのような試合であり、そして成熟しきれない選手たちの底の浅さが露呈してしまったのが虚しくも印象的でした。
この試合でのサガン鳥栖と愛媛FCとの決定的な違いは、判断力と決断力の差でしたね。
愛媛の選手たちはその局面において、自分たちがやらなければならない事を理解しての戦いができていました。また、そのタスクに対していち早くアプローチを行い、求める結果へのプレイが非常に素早かったです。前の試合で見た横浜FCの選手たちと非常に好対照だったのでより顕著に試合結果に現れました。
特に、愛媛のカウンター攻撃は成熟されておりまして、右サイドの関根は必ずカウンターの時に顔を出しておりました。ボールを奪ったら、基点を是前線に残っている選手において、次のパスがほとんど右サイドのオープンスペースに走り込んできた関根を使っていました。おそらく、鳥栖のキッカーが島田であるが故に、スペースが必ず空く場所であることを察知していたのでしょう。
前半当初のピンチこそ、室の2回に亘るファインセーブで窮地を救っておりましたが、あそこまで決定的チャンスを作られてしまうと、さしもの室と言えどもそうそうは防ぐ事はできませんでしたね。
それにしても、この試合における前半の失点も、後半開始早々の失点も、プロチームとしてありえない出来事でしたね。特に、後半の失点はボールも人も追わないディフェンスラインでした。こんなディフェンスラインは他にどこのチームにいるのでしょうか?ロングボールに対する対処をセンターバックとコミュニケーションを取れない状態で起用した監督にも責任があると思います。山田は前節の試合でも、ディフェンスラインからドリブルで抜こうとしてボールを奪われております。今節も危険な位置でパスを奪われておりますし、右サイドバックで使うには経験と技術を加味しても、逆にそれがもろ刃の剣となってしまってリスクが高いのかもしれませんね。
愛媛は前線にジョジマールというターゲットがいますので、攻撃に移る際のポイントが非常に明確にあります。また、ジョジマールのボールキープが鳥栖の守備を寄せ付けなかったこともあり、背後に飛び出す愛媛の選手たちを使われてしまうことも多くありました。ディフェンスの選手のプレスは、ボールを奪う事、ボールに触れる事が前提になっているのでしょうが、交わされたときの対処があまりにも稚拙すぎました。センターバックのリトリートとプレスの使い分けの判断がまずくて、リスクマネージメントが追い付いていませんでしたね。ワンタッチプレイで軽くいなされる姿が非常に痛々しかったです。
鳥栖の攻撃は、中盤に人数をかけてボールをつなげているときは良かったのですが、愛媛のカウンターに晒されてしまって、ディフェンスラインの攻撃への関与が希薄になった瞬間に攻撃が次第に手薄になっていきました。そうすると、ボールの引きだし、そして出し所が段々と狭くなっていき、開幕当初から言っておりましたが、選択肢のない攻撃が更に選択肢を失い、島田と高地がボールを持って味方を探す場面が多く見られました。前線の選手たちの動きが効率的ではなかったので、そこにボールが至らずにフォワードが攻撃のポイントにならず、中盤の選手たちが攻撃のポイントであったので、ボールを奪われる位置が非常に悪い状態になっておりました。しかも、そのボールの取られ方が積極的なミスではなく、自らの首を絞めるかのようなミスであったので、試合展開に悪影響を及ばさざるを得ませんでしたね。
愛媛のカウンター攻撃は、愛媛の守備が組織化されていて、策略と言う網にかかってボールをとられてからのカウンターではありません。すべてがサガン鳥栖の選手のミスと躊躇の結果がボールを失うきっかけとなっており、愛媛のカウンターの起点でした。後半、トジンが入る事によってすこしづつポイントが前の方に移りましたが、後半開始早々の失点もあり、時既に遅しとなってしまいましたね。
愛媛の選手たちは、やることも理解していましたし、そのやる事に対するアプローチもワンタッチプレイを駆使するなど、非常にプレイが早かったです。危険な地帯でドリブルを試みたり、攻撃につながらないドリブルを試みたりしている鳥栖の選手たちと、判断力と決断力が雲泥の差でした。
この試合の敗戦は技術力の差ではありません。組織力の差であり、チームワークの差であり、そしてそれは残念ながら監督の差でもあるのでしょう。現在の鳥栖の攻撃では、最終的に誰を生かしたいのか、誰が生かされたいのかというのが明確に見えません。島田なのか、高地なのか、山瀬なのか、山田なのか、それとも他の誰かなのか。試合を決定づける選手というのはそんなに多人数は必要ないのですが、鳥栖には試合を決定づけようとする選手が多分に溢れかえって、それをサポートする動きをする選手たちの方が少ない逆ピラミッド構成になっているような気がします。
2009年05月21日
サガン鳥栖 VS 横浜FC (ベアスタ)
2009-10 サガン鳥栖 1 - 0 横浜FC
富山戦のスコアレスドローでやや意気消沈気味なんですが(笑)
前半開始直後からの猛攻の割には、生みの苦しみでなかなか得点がはいらなかったのですが、最後は飯尾の"個人技"で虎の子の1点を挙げ、なんとか勝ちきりました。
この試合で鳥栖が前半から押し込むきっかけとなったのは、義希の飛び出しに対して山田がダイレクトで出したパスが通ってからでしょう。あのパスが通ってから以降、裏のスペースでフリーでボールを受けられるのを嫌がった戸川と早川がディフェンスラインを押し上げる事がまったくできなくなってしまいました。彼らがベンチからの樋口監督の押し上げのジェスチャーに応えることないままラインは低い状態を保っていたので、池田や廣瀬がうまく横浜FCの中盤とディフェンスラインの間のスペースを使って、ひいてボールを受ける事が容易になりました。これが前半にサガン鳥栖が完全にペースを取った理由でしょう。
ところが、そうなってくると縦への楔が入り出すので、わざわざディフェンスラインの奥に出さなくてもよいと切り替えたのか、山田を信じて義希・高地の二人がよく前線に飛び出しを見せておりましたが、ボールが出てくる事が皆無になりました。山田は飛び出した二人にたびたび手をあげて謝る仕草を見せていたので、義希や高地の上がりに気がついていないわけではなかった模様です。
裏への飛び出しへの警戒が解かれたことと、徐々に鳥栖の運動量が減ってきたことによって、横浜FCのディフェンスラインが次第に高い位置で整うようになってきます。そうすると、池田や廣瀬に入ってくるボールへの対処がディフェンスと中盤の双方で行えるようになり、前半でボールをキープできた位置で、ポストプレイを演じる事ができなくなってしまいました。
相手のラインが上がってきた事によって、しわ寄せが来るのは、ボランチとディフェンスラインでありまして、前半当初はフリーで相手のプレッシャーがなくボールを扱っていたのですが、次第に相手のプレスがじわじわと早くなってきておりました。渡邉のロングボールが多くなってきたのも子の頃であり、そうすると、次第に攻撃のポイントが外へ外へと押し出され、シュートを打てる位置へ持っていく距離が長くなってペースを維持することができなくなりました。
ディフェンスに関しては、0-0の頃はディフェンスラインと中盤との距離が非常にバランスが保たれていて、ほぼ、相手の自由にさせることはありませんでした。両サイドバックがベテランということもあって、絞り方やバランスのとり方がよかったのではないかと思います。
特に、山田についてはわざとスペースを空けているのかと思わせるくらい大胆に中央に絞っていたのですが、実は相手が危険なエリアでアタックをしかけてくるよりは、そこを避けてボールを外に開いてもらったた方がいいという判断での動きだったのかもしれませんね。実質、山田の空けたスペースを使われても決定的なクロスを上げさせるまでは至っておりませんでした。横浜FCにとっては難波がいなかったことも痛手だってでしょうけどね。
バランスと言えば、飯尾が上がって得点を取った瞬間に鳥栖らしさを感じたのは、ディフェンスラインに義希が入っていた事ですね。飯尾がゴールを決めた事は攻撃の結果でしかありません。飯尾が上がっていった時にチームとしてのバランスをどう保っていたかという点が見ものでした。結果的に、飯尾が左サイドを上がって行った瞬間に義希が入ってディフェンスラインを崩さなかったという事は、チームとしてリスクをカバーしている状態だったという事ですね。決してリスクを犯してでの攻撃ではなかったという点が鳥栖らしいなと思いました。もっと時間帯が差し迫っていればそういうリスクを犯したかもしれませんけどね。
飯尾は、あの角度で、右足でのキックフェイントで左足で決めるだなんて発想が大胆ですね(笑)ディフェンダーだからこそ挙げる事ができたんじゃないかなと思います。あの角度だったら特に、右足が利き足の選手が、左足でファーサイドに蹴るとボールが逃げていくのでディフェンスもキーパーも虚をつかれたでしょうね。
富山戦のスコアレスドローでやや意気消沈気味なんですが(笑)
前半開始直後からの猛攻の割には、生みの苦しみでなかなか得点がはいらなかったのですが、最後は飯尾の"個人技"で虎の子の1点を挙げ、なんとか勝ちきりました。
この試合で鳥栖が前半から押し込むきっかけとなったのは、義希の飛び出しに対して山田がダイレクトで出したパスが通ってからでしょう。あのパスが通ってから以降、裏のスペースでフリーでボールを受けられるのを嫌がった戸川と早川がディフェンスラインを押し上げる事がまったくできなくなってしまいました。彼らがベンチからの樋口監督の押し上げのジェスチャーに応えることないままラインは低い状態を保っていたので、池田や廣瀬がうまく横浜FCの中盤とディフェンスラインの間のスペースを使って、ひいてボールを受ける事が容易になりました。これが前半にサガン鳥栖が完全にペースを取った理由でしょう。
ところが、そうなってくると縦への楔が入り出すので、わざわざディフェンスラインの奥に出さなくてもよいと切り替えたのか、山田を信じて義希・高地の二人がよく前線に飛び出しを見せておりましたが、ボールが出てくる事が皆無になりました。山田は飛び出した二人にたびたび手をあげて謝る仕草を見せていたので、義希や高地の上がりに気がついていないわけではなかった模様です。
裏への飛び出しへの警戒が解かれたことと、徐々に鳥栖の運動量が減ってきたことによって、横浜FCのディフェンスラインが次第に高い位置で整うようになってきます。そうすると、池田や廣瀬に入ってくるボールへの対処がディフェンスと中盤の双方で行えるようになり、前半でボールをキープできた位置で、ポストプレイを演じる事ができなくなってしまいました。
相手のラインが上がってきた事によって、しわ寄せが来るのは、ボランチとディフェンスラインでありまして、前半当初はフリーで相手のプレッシャーがなくボールを扱っていたのですが、次第に相手のプレスがじわじわと早くなってきておりました。渡邉のロングボールが多くなってきたのも子の頃であり、そうすると、次第に攻撃のポイントが外へ外へと押し出され、シュートを打てる位置へ持っていく距離が長くなってペースを維持することができなくなりました。
ディフェンスに関しては、0-0の頃はディフェンスラインと中盤との距離が非常にバランスが保たれていて、ほぼ、相手の自由にさせることはありませんでした。両サイドバックがベテランということもあって、絞り方やバランスのとり方がよかったのではないかと思います。
特に、山田についてはわざとスペースを空けているのかと思わせるくらい大胆に中央に絞っていたのですが、実は相手が危険なエリアでアタックをしかけてくるよりは、そこを避けてボールを外に開いてもらったた方がいいという判断での動きだったのかもしれませんね。実質、山田の空けたスペースを使われても決定的なクロスを上げさせるまでは至っておりませんでした。横浜FCにとっては難波がいなかったことも痛手だってでしょうけどね。
バランスと言えば、飯尾が上がって得点を取った瞬間に鳥栖らしさを感じたのは、ディフェンスラインに義希が入っていた事ですね。飯尾がゴールを決めた事は攻撃の結果でしかありません。飯尾が上がっていった時にチームとしてのバランスをどう保っていたかという点が見ものでした。結果的に、飯尾が左サイドを上がって行った瞬間に義希が入ってディフェンスラインを崩さなかったという事は、チームとしてリスクをカバーしている状態だったという事ですね。決してリスクを犯してでの攻撃ではなかったという点が鳥栖らしいなと思いました。もっと時間帯が差し迫っていればそういうリスクを犯したかもしれませんけどね。
飯尾は、あの角度で、右足でのキックフェイントで左足で決めるだなんて発想が大胆ですね(笑)ディフェンダーだからこそ挙げる事ができたんじゃないかなと思います。あの角度だったら特に、右足が利き足の選手が、左足でファーサイドに蹴るとボールが逃げていくのでディフェンスもキーパーも虚をつかれたでしょうね。
2009年05月07日
サガン鳥栖 VS ザスパ草津 (ベアスタ)
2009-09 サガン鳥栖 4 - 2 ザスパ草津
試合が始まる前、この試合でサガン鳥栖が4点も取ろうとは誰が想像していたでしょうか。得点とはこんなにも簡単に入るものだという不思議な感じで次々と得点をあげていってましたね。2失点してしまったのは頂けないですが、とにかく勝ち点3を挙げるというミッションを成功させたのでよしとせねばですね。最良の薬が処方されたと思います。
この試合で4得点をあげる事ができた原動力は、何と言っても武岡でしょうね。彼の動きはいたってシンプル。空いているフォワードにパスを単純に送り込むことと、常に前を向いてプレーをすること。この2点がミスなくこなせているだけでチームのパス回しに活気が湧いておりました。
特に、空いている選手を確実に利用するということは、受け手の意志の思うがままにボールを配給できるという利点があります。ボールを受けた選手も相手ディフェンスの対処が始まる前にボールを扱えるので自分の形に持ち込みやすいですよね。武岡自らの先制点の場面は右サイドのスペースへ抜けようとした廣瀬へ、いいタイミングでパスを送っておりますし、2点目の廣瀬の得点の場面においても、廣瀬が前方へ侵入するタイミングでパスを送りだしています。廣瀬も池田も武岡から早めにボールをもらうことによって、次のアクションが自分のイメージどおりに表現しやすかったと思います。
また、4得点のうちの3得点はいずれも中盤の選手が外から中へという動きの中で生まれたものです。これまでの戦いでは、外・外・外と外からの攻撃に特化してしまう事が多かったので、肝心のフィニッシュの位置が遠かったり、フィニッシュを行う選手が相手ディフェンスのマークがはずれなかったりしておりました。外・外・外の動きであっても、中に入っている選手が強靭であれば、クロスをあげるだけで得点の可能性を感じるのですが、悲しいかな、鳥栖のフォワードや攻撃的中盤の選手たちは相手ディフェンスよりもかなり体躯で劣っております。
よって、今回の攻撃のように、外から中、そして中から外という動きで相手の動きをはずすことによって、足元でつなぐ攻撃がはまると体躯に関係なくいい形でシュートを放つ事ができます。先制点は武岡が中に入ってパスを送り、そのまま自らは中央へダイアゴナルでゴール前に入ってボールを受けてのダイレクトシュートでした。ヒールでつないだ広瀬と義希は武岡と逆の方向にダイアゴナルでゴール前に入っており、それぞれがクロスの動きで草津のディフェンスをかく乱しておりました。(池田はファーサイトで相手のディフェンスをひっぱっていましたね)
3点目は、島田が右サイドから中央へドリブルを開始した瞬間に、義希は草津のディフェンスがしぼった際にあいたスペースを狙って逆に右サイドに対してワイドに飛び出しを見せており、島田の配球もベストタイミングで義希に送られました。4点目は高地が中央やや右サイドから左サイドへと逃げるドリブルを行い、それに対処する草津ディフェンス陣を見透かすように、一転、脊中の方向と言ってもいい中央の池田へボールを送り込みました。
それぞれが、待ち構えている選手のイメージが実現できやすいタイミング・形でボールを配給することができており、互いにクロスの関係での動きによって草津のディフェンスを崩しております。そして、それぞれがベストなタイミングで配給されているということは、いい形で球離れをしているということにもなります。考えすぎてボールを持ち過ぎるのではなく、至極シンプルで簡単なプレイこそが今回の4得点に繋がった一番のポイントではないでしょうか。
攻撃的選手にもいろいろなタイプがありまして、中村俊・名波のように、ボールをキープして味方を探しながら左右・縦横と幅の広いパスでゲームを作るタイプもいれば、オフェルマウスやホアキン(※)のように縦へのドリブルで状況を打開する選手もいます。そして、藤田(現熊本)や森島(ミスターセレッソ)のように、フィールドの至る所に顔をだしてとにかくボールに触り、そして、早いタイミングでシンプルに前へとボールを送りこむタイプの選手もいます。鳥栖に必要だったのはまさに藤田・森島タイプであり、今回は武岡がその役割をこなしたことによってチームに好影響を与えたのだと思います。
いささか小言をいうならば、本来はその役割は義希が果たしてしかるべきだと思っております。草津戦においても、ボールを失うきっかけになるのは義希であることが非常に目につきました。思うに、彼の持ち味が存分に発揮できていないのは、フィジカルトレーニングが不足しているのではないかと想像します。数年前から見せていた強いキープ力は下半身の強さから来ているものでしたが、今年はなぜか下半身が腰砕けになることが多いです。下半身のトレーニングが数年前よりも劣っている事が、キックミスやドリブルのミスにつながっているような気がしてやみません。衛藤や下地が帰って来た時にポジションを失わなくてもいいように頑張ってほしいですね。
さて、逆に、シンプルにいかなかった事でピンチを招いた例は、渡邉がロングフィードを躊躇した場面ではないでしょうか。池田も廣瀬もロングフィードを狙って、ツートップがそろって非常にいいタイミングで相手ディフェンスの裏を狙う走りをしていたのですが、渡邉がキックしようとしてなぜか躊躇して蹴るのをやめてしまいました。そのプレイが元で相手のプレスにあってしまって、結果的に相手のシュートを許すという逆にピンチを迎えることになってしまいました。
もちろん、足元でつなぐ事も重要なのですが、チーム全体の意識が長いボールという事でベクトルがあっているならば、長いボールでの攻撃をしかけることもまた一つの組織力だと思うのです。基本の戦術を全うしながらも、長短織り交ぜる事が相手のバランスを崩す事にも繋がるので、あの場面はツートップの意識もかみ合っていたことだし、相手の裏へとボールを送り込んでほしいところでした。
チーム組織として気になったのは、4点差になってもまるで僅差であるかのように攻めを急いでいたことです。1点とられて4-1になると更にその意識に拍車がかかったかのように、一進一退の攻防を繰り広げるようになってしまいました。3点リードしている状態でのコーナーキックで、相手が決定的チャンスを迎えるようなカウンター攻撃を許すなんていうのは、リスクマネージメント、そして状況判断がやや欠如していたのではないでしょうか。
もちろん、リードしていても受けることなく前を向いて攻める事も大事ですが、失点のリスクを負ってまで攻めるのは状況としてはあまりよろしくないことですよね。事実、後藤の追撃弾を受けてからは、高田が退場するまで2点をリードしているという安心感がまったくないような感じで試合を見なければいけなかったですもんね。ホントに高田の退場は助かったし、草津としては反撃の狼煙を味方に消された格好になりました。
それにしても、サガン鳥栖は後藤涼には驚くほど弱いですね。2007年には初ゴールを献上したり(しかも同点に追いつかれる痛恨のゴール)、昨年も藤田の先制点をふいにするこれまた痛恨の同点ゴールを決められましたし、今年もまた裏へぬけられていとも簡単に決められました。
後藤に決められた失点パターンが3年越しでありながらどれもほとんど同じようなものなので、もっとディフェンス陣も工夫が欲しいところですよね。今年のディフェンスラインは、面子的には昨年と3人が入れ替わっているのですが、やはり、中核である飯尾がびしっとしめて欲しいところではあります。その飯尾も前半にさらっと広山に交わされていましたが、あのような軽い守備をしているようではレギュラーの座すら危ぶまれてしまいますよね。
この試合は、ラッキーボーイである武岡の存在によって快勝を挙げる事はできましたが、中盤や前線との連携不足による不用意なパスミスからピンチを招く事や、ディフェンスラインへの裏のボールの対処にまごつくなど、チーム全体に内包する問題はいまだ解決されてはいません。
次のダービーはそういった組織や技術というものを超越した気迫と気迫の勝負になるかとは思いますが、心は熱く、頭は冷静にの心境で是非ともダービーに勝って欲しいところ…いや、勝利あるのみでしょう。福岡も途中は調子がよかったかのように見えましたが、いまは鳥栖と勝ち点で並ぶところまでチームの調子が落ちてきております。鳥栖の選手たちには、せっかくの草津戦の勝利をふいにすることのないプレーを期待しております。
(※)日本には、中盤の選手で直線的な早いドリブルに特化して長けていた選手はいないかなと思ったので外国人にしました。あえていうならば、全盛期の前園とかノっている時の石川(FC東京)とかかな。
試合が始まる前、この試合でサガン鳥栖が4点も取ろうとは誰が想像していたでしょうか。得点とはこんなにも簡単に入るものだという不思議な感じで次々と得点をあげていってましたね。2失点してしまったのは頂けないですが、とにかく勝ち点3を挙げるというミッションを成功させたのでよしとせねばですね。最良の薬が処方されたと思います。
この試合で4得点をあげる事ができた原動力は、何と言っても武岡でしょうね。彼の動きはいたってシンプル。空いているフォワードにパスを単純に送り込むことと、常に前を向いてプレーをすること。この2点がミスなくこなせているだけでチームのパス回しに活気が湧いておりました。
特に、空いている選手を確実に利用するということは、受け手の意志の思うがままにボールを配給できるという利点があります。ボールを受けた選手も相手ディフェンスの対処が始まる前にボールを扱えるので自分の形に持ち込みやすいですよね。武岡自らの先制点の場面は右サイドのスペースへ抜けようとした廣瀬へ、いいタイミングでパスを送っておりますし、2点目の廣瀬の得点の場面においても、廣瀬が前方へ侵入するタイミングでパスを送りだしています。廣瀬も池田も武岡から早めにボールをもらうことによって、次のアクションが自分のイメージどおりに表現しやすかったと思います。
また、4得点のうちの3得点はいずれも中盤の選手が外から中へという動きの中で生まれたものです。これまでの戦いでは、外・外・外と外からの攻撃に特化してしまう事が多かったので、肝心のフィニッシュの位置が遠かったり、フィニッシュを行う選手が相手ディフェンスのマークがはずれなかったりしておりました。外・外・外の動きであっても、中に入っている選手が強靭であれば、クロスをあげるだけで得点の可能性を感じるのですが、悲しいかな、鳥栖のフォワードや攻撃的中盤の選手たちは相手ディフェンスよりもかなり体躯で劣っております。
よって、今回の攻撃のように、外から中、そして中から外という動きで相手の動きをはずすことによって、足元でつなぐ攻撃がはまると体躯に関係なくいい形でシュートを放つ事ができます。先制点は武岡が中に入ってパスを送り、そのまま自らは中央へダイアゴナルでゴール前に入ってボールを受けてのダイレクトシュートでした。ヒールでつないだ広瀬と義希は武岡と逆の方向にダイアゴナルでゴール前に入っており、それぞれがクロスの動きで草津のディフェンスをかく乱しておりました。(池田はファーサイトで相手のディフェンスをひっぱっていましたね)
3点目は、島田が右サイドから中央へドリブルを開始した瞬間に、義希は草津のディフェンスがしぼった際にあいたスペースを狙って逆に右サイドに対してワイドに飛び出しを見せており、島田の配球もベストタイミングで義希に送られました。4点目は高地が中央やや右サイドから左サイドへと逃げるドリブルを行い、それに対処する草津ディフェンス陣を見透かすように、一転、脊中の方向と言ってもいい中央の池田へボールを送り込みました。
それぞれが、待ち構えている選手のイメージが実現できやすいタイミング・形でボールを配給することができており、互いにクロスの関係での動きによって草津のディフェンスを崩しております。そして、それぞれがベストなタイミングで配給されているということは、いい形で球離れをしているということにもなります。考えすぎてボールを持ち過ぎるのではなく、至極シンプルで簡単なプレイこそが今回の4得点に繋がった一番のポイントではないでしょうか。
攻撃的選手にもいろいろなタイプがありまして、中村俊・名波のように、ボールをキープして味方を探しながら左右・縦横と幅の広いパスでゲームを作るタイプもいれば、オフェルマウスやホアキン(※)のように縦へのドリブルで状況を打開する選手もいます。そして、藤田(現熊本)や森島(ミスターセレッソ)のように、フィールドの至る所に顔をだしてとにかくボールに触り、そして、早いタイミングでシンプルに前へとボールを送りこむタイプの選手もいます。鳥栖に必要だったのはまさに藤田・森島タイプであり、今回は武岡がその役割をこなしたことによってチームに好影響を与えたのだと思います。
いささか小言をいうならば、本来はその役割は義希が果たしてしかるべきだと思っております。草津戦においても、ボールを失うきっかけになるのは義希であることが非常に目につきました。思うに、彼の持ち味が存分に発揮できていないのは、フィジカルトレーニングが不足しているのではないかと想像します。数年前から見せていた強いキープ力は下半身の強さから来ているものでしたが、今年はなぜか下半身が腰砕けになることが多いです。下半身のトレーニングが数年前よりも劣っている事が、キックミスやドリブルのミスにつながっているような気がしてやみません。衛藤や下地が帰って来た時にポジションを失わなくてもいいように頑張ってほしいですね。
さて、逆に、シンプルにいかなかった事でピンチを招いた例は、渡邉がロングフィードを躊躇した場面ではないでしょうか。池田も廣瀬もロングフィードを狙って、ツートップがそろって非常にいいタイミングで相手ディフェンスの裏を狙う走りをしていたのですが、渡邉がキックしようとしてなぜか躊躇して蹴るのをやめてしまいました。そのプレイが元で相手のプレスにあってしまって、結果的に相手のシュートを許すという逆にピンチを迎えることになってしまいました。
もちろん、足元でつなぐ事も重要なのですが、チーム全体の意識が長いボールという事でベクトルがあっているならば、長いボールでの攻撃をしかけることもまた一つの組織力だと思うのです。基本の戦術を全うしながらも、長短織り交ぜる事が相手のバランスを崩す事にも繋がるので、あの場面はツートップの意識もかみ合っていたことだし、相手の裏へとボールを送り込んでほしいところでした。
チーム組織として気になったのは、4点差になってもまるで僅差であるかのように攻めを急いでいたことです。1点とられて4-1になると更にその意識に拍車がかかったかのように、一進一退の攻防を繰り広げるようになってしまいました。3点リードしている状態でのコーナーキックで、相手が決定的チャンスを迎えるようなカウンター攻撃を許すなんていうのは、リスクマネージメント、そして状況判断がやや欠如していたのではないでしょうか。
もちろん、リードしていても受けることなく前を向いて攻める事も大事ですが、失点のリスクを負ってまで攻めるのは状況としてはあまりよろしくないことですよね。事実、後藤の追撃弾を受けてからは、高田が退場するまで2点をリードしているという安心感がまったくないような感じで試合を見なければいけなかったですもんね。ホントに高田の退場は助かったし、草津としては反撃の狼煙を味方に消された格好になりました。
それにしても、サガン鳥栖は後藤涼には驚くほど弱いですね。2007年には初ゴールを献上したり(しかも同点に追いつかれる痛恨のゴール)、昨年も藤田の先制点をふいにするこれまた痛恨の同点ゴールを決められましたし、今年もまた裏へぬけられていとも簡単に決められました。
後藤に決められた失点パターンが3年越しでありながらどれもほとんど同じようなものなので、もっとディフェンス陣も工夫が欲しいところですよね。今年のディフェンスラインは、面子的には昨年と3人が入れ替わっているのですが、やはり、中核である飯尾がびしっとしめて欲しいところではあります。その飯尾も前半にさらっと広山に交わされていましたが、あのような軽い守備をしているようではレギュラーの座すら危ぶまれてしまいますよね。
この試合は、ラッキーボーイである武岡の存在によって快勝を挙げる事はできましたが、中盤や前線との連携不足による不用意なパスミスからピンチを招く事や、ディフェンスラインへの裏のボールの対処にまごつくなど、チーム全体に内包する問題はいまだ解決されてはいません。
次のダービーはそういった組織や技術というものを超越した気迫と気迫の勝負になるかとは思いますが、心は熱く、頭は冷静にの心境で是非ともダービーに勝って欲しいところ…いや、勝利あるのみでしょう。福岡も途中は調子がよかったかのように見えましたが、いまは鳥栖と勝ち点で並ぶところまでチームの調子が落ちてきております。鳥栖の選手たちには、せっかくの草津戦の勝利をふいにすることのないプレーを期待しております。
(※)日本には、中盤の選手で直線的な早いドリブルに特化して長けていた選手はいないかなと思ったので外国人にしました。あえていうならば、全盛期の前園とかノっている時の石川(FC東京)とかかな。
2009年05月03日
サガン鳥栖 VS 栃木SC (ベアスタ)
2009-08 サガン鳥栖 2 - 2 栃木SC
生観戦の試合は、すべて試合数を刻んでいっているので足跡を残しておきます。
…が。
水戸戦が終わってしまった後なので、栃木戦を振り返ることにモチベーションがあがりません(笑)
失点に関しては、システムは関係ないという岸野監督の言葉は確かですね。センターバックとたったひとりのアンカーで挟んでボールを奪いに行って取れなかったら、そりゃ失点しますよね。奪いに行く方法と、相手へのマークの方法は戦術通りでしょう。その戦術を実行して取れないならば、選手が悪いに決まっています。
あえて戦術的につっこむとすれば、先制の失点のシーンは、逆サイドにいた磯崎は、ラインを整えてオフサイドを取る気がないならば、自分のサイドに上がってきている選手がいないので、最終的には相手フォワード(稲葉)だけを相手にするしかなかったので、もっとしぼって中央をカバーしてもよかったのではないかと。意外と触れられていないけど、あの先制点は磯崎の動きも多少は絡んでいたと思います。磯崎の動き(思い切り)次第で、オフサイドもとれていたはずだし、独走を許した稲葉をなんとかカバーリングできたかもしれません。
攻撃に関しては、シュートチャンスはなんぼか作りましたからね。決められないのは技術力の問題ということで。
ただ、こういう、後手後手になってしまっていた状況下において、最終的に同点に追いついたことはすごいと思いますし、よく頑張ったと思います。
しかしながら、こういう形でミスミス勝ち点を失っているようでは、昇格が云々とか語る資格はないですね。こんなチームでは絶対に3位以内には入れないでしょう。J2リーグはそんなに甘いもんじゃありません。
まあ、我々が言わなくても、選手たちはこれまで十分学んでいると思うんですけどね。これまで散々辛酸を舐めてきましたからね。今年は昇格できないということは、薄々感ずいて来ているのではないでしょうか。
でも、だからこそ、そういう気持ちを払拭するために、気持ちを高く持って頑張らないといけないと思うのです。
そんな中でありながら、水戸戦の後の山田の言葉が非常に気になります。
この言葉は、気持ちで戦えていない選手が存在するということを現しているんですよね。
それじゃ…岸野サッカーでは戦っていけないし、勝てないでしょうね。
正直、岸野サッカーは技術力のなさを気力と組織力でカバーするものですからね。
生観戦の試合は、すべて試合数を刻んでいっているので足跡を残しておきます。
…が。
水戸戦が終わってしまった後なので、栃木戦を振り返ることにモチベーションがあがりません(笑)
失点に関しては、システムは関係ないという岸野監督の言葉は確かですね。センターバックとたったひとりのアンカーで挟んでボールを奪いに行って取れなかったら、そりゃ失点しますよね。奪いに行く方法と、相手へのマークの方法は戦術通りでしょう。その戦術を実行して取れないならば、選手が悪いに決まっています。
あえて戦術的につっこむとすれば、先制の失点のシーンは、逆サイドにいた磯崎は、ラインを整えてオフサイドを取る気がないならば、自分のサイドに上がってきている選手がいないので、最終的には相手フォワード(稲葉)だけを相手にするしかなかったので、もっとしぼって中央をカバーしてもよかったのではないかと。意外と触れられていないけど、あの先制点は磯崎の動きも多少は絡んでいたと思います。磯崎の動き(思い切り)次第で、オフサイドもとれていたはずだし、独走を許した稲葉をなんとかカバーリングできたかもしれません。
攻撃に関しては、シュートチャンスはなんぼか作りましたからね。決められないのは技術力の問題ということで。
ただ、こういう、後手後手になってしまっていた状況下において、最終的に同点に追いついたことはすごいと思いますし、よく頑張ったと思います。
しかしながら、こういう形でミスミス勝ち点を失っているようでは、昇格が云々とか語る資格はないですね。こんなチームでは絶対に3位以内には入れないでしょう。J2リーグはそんなに甘いもんじゃありません。
まあ、我々が言わなくても、選手たちはこれまで十分学んでいると思うんですけどね。これまで散々辛酸を舐めてきましたからね。今年は昇格できないということは、薄々感ずいて来ているのではないでしょうか。
でも、だからこそ、そういう気持ちを払拭するために、気持ちを高く持って頑張らないといけないと思うのです。
そんな中でありながら、水戸戦の後の山田の言葉が非常に気になります。
この言葉は、気持ちで戦えていない選手が存在するということを現しているんですよね。
それじゃ…岸野サッカーでは戦っていけないし、勝てないでしょうね。
正直、岸野サッカーは技術力のなさを気力と組織力でカバーするものですからね。
2009年04月19日
福岡 VS 愛媛 (レベスタ)
2009-07 アビスパ福岡 1 - 0 愛媛FC
仕事帰りにちょっくら博多の森まで行ってきました。感想を簡単に。
両チーム共に、相手ゴールキーパーがはじくようなシュートを何回も打っていましたが、そこにつめることができる高橋という選手を擁していた福岡が1点を取り、愛媛は大木も田中もつめることができなかったことがすべてでした。
ただ、試合はこのような形で終わってしまったけど、愛媛FCは第3クールは絶対的に怖い存在になるでしょう。何よりもボールをつなぐという意識。サガン鳥栖はキックの精度がないディフェンダーが蹴ってしまうことによってすべての攻撃が終了してしまいますが、愛媛はロングボールはほとんどなく、粘りながらもボールをつなげていました。選手全体の意識の高さが非常に全面に現れていました。
残念なのは、繋いで繋いでそして最後のフォワードからのラストパスが繋がらなかったこと。いい形でバイタルエリアにいるフォワードにボールが入って、それを受ける選手も裏に走りこんでいたのですが、最後がどうしても繋がらなかった。それは、福岡の柳楽と田中の体の寄せもあって思うようにさせなかった事も一因だったのですが、走りこんでくる味方のスピードパスの方向、そしてパスのスピードのタイミングがちょっとだけずれていただけで、ホントに紙一重だったように思えます。
そういう愛媛みたいなチームの共通意識が統一化されているチームは、味方全員が理解し始めたときには、恐ろしく質の高いサッカーをするでしょう。愛媛というチームの将来が非常に楽しみになりました。江後、赤井、大山、田中とスピードのある選手が多いだけに怖い存在になりそうですね。
福岡は勝ったものの、シュートの大部分がちょっと遠い位置の場面からでした。もっともっと深くまで崩していくシーンを作れるかなと思いましたが、思いのほか全体の上がりが遅かったです。ただ、前半早い時間に先制したので無理することはなかったからというのもありますかね。
福岡はウェリントン、鈴木とダブルボランチがほぼ固まりました。これは非常に大きいですね。チームの中枢が固まることによって、周りの選手たちの動きもそれに連動しはじめます。監督の戦術も大事ですが、やはりチームの選手を固定して戦いを続けるということは一番の連係アップにつながりますよね。
仕事帰りにちょっくら博多の森まで行ってきました。感想を簡単に。
両チーム共に、相手ゴールキーパーがはじくようなシュートを何回も打っていましたが、そこにつめることができる高橋という選手を擁していた福岡が1点を取り、愛媛は大木も田中もつめることができなかったことがすべてでした。
ただ、試合はこのような形で終わってしまったけど、愛媛FCは第3クールは絶対的に怖い存在になるでしょう。何よりもボールをつなぐという意識。サガン鳥栖はキックの精度がないディフェンダーが蹴ってしまうことによってすべての攻撃が終了してしまいますが、愛媛はロングボールはほとんどなく、粘りながらもボールをつなげていました。選手全体の意識の高さが非常に全面に現れていました。
残念なのは、繋いで繋いでそして最後のフォワードからのラストパスが繋がらなかったこと。いい形でバイタルエリアにいるフォワードにボールが入って、それを受ける選手も裏に走りこんでいたのですが、最後がどうしても繋がらなかった。それは、福岡の柳楽と田中の体の寄せもあって思うようにさせなかった事も一因だったのですが、走りこんでくる味方のスピードパスの方向、そしてパスのスピードのタイミングがちょっとだけずれていただけで、ホントに紙一重だったように思えます。
そういう愛媛みたいなチームの共通意識が統一化されているチームは、味方全員が理解し始めたときには、恐ろしく質の高いサッカーをするでしょう。愛媛というチームの将来が非常に楽しみになりました。江後、赤井、大山、田中とスピードのある選手が多いだけに怖い存在になりそうですね。
福岡は勝ったものの、シュートの大部分がちょっと遠い位置の場面からでした。もっともっと深くまで崩していくシーンを作れるかなと思いましたが、思いのほか全体の上がりが遅かったです。ただ、前半早い時間に先制したので無理することはなかったからというのもありますかね。
福岡はウェリントン、鈴木とダブルボランチがほぼ固まりました。これは非常に大きいですね。チームの中枢が固まることによって、周りの選手たちの動きもそれに連動しはじめます。監督の戦術も大事ですが、やはりチームの選手を固定して戦いを続けるということは一番の連係アップにつながりますよね。
2009年03月31日
アビスパ福岡 VS 横浜FC (レベスタ)
2009-06 アビスパ福岡 1 - 0 横浜FC
試合を通じて一番びっくりしたのは、福岡の守備がぐっと組織的になっていたことです。横浜FCのまずい攻めにも助けられていたのですが、前線からディフェンスラインまで非常にコンパクトに統一されており、相手がどこにボールを運んでも必ず複数人で対応しており、綻びを見せていませんでした。また、何よりも攻守の切り替えが非常に速くて、こんなに短期間で選手の意思が変わるものかと驚いてしまいました。
逆に横浜FCはチーム状態としてはまだまだ完成に程遠い感じですね。攻守の切り替えが圧倒的に遅かったので、(攻撃を自重したのでしょうが、カウンターとしても成り立っていない)早いボールを蹴ってもフォローがなく、攻めのスピードを落とすと崩す手だてがない。逆サイドに選手がいるのはいいのですが、そこにボールが至るまでに時間がかかってしまっていたので、むしろどちらかのサイドにしぼって(相手のサイドバックの裏をつけるようにフォワードが考えてポジションを取って)攻撃を行った方がいいような気がしました。特にボランチに入っていた三浦淳の運動量のなさとパス制度のなさ(ロングボールにまったく精度がない)が致命的となって横浜FCの攻撃を分断するきっかけになっておりました。
福岡はもっと三人目の動きができてくれば、攻撃に厚みが加わるでしょうね。後半でゴール前に飛び出してフリーのチャンスを作った鈴木のような動きがでてくれば破壊力が増してきそうで怖いですね。まだ、両サイドにボールが行くと縦に縦にという動きが多くて崩すという動きになっていません。一度、城後が斜めにひいて相手の守備をひきつけたと同時にそのスペースに山形が入っていくという動きをみせましたが、この縦の関係は素晴らしいと思いました。
高橋と大久保のツートップも前後の関係ができればいいのですが、互いに横の関係になっているので、ボールが送り込まれてからのボールの流れができていません。逆に、フォワードの二人がポストにはいってからのさばきが非常に雑なところが目立ち、攻撃がスムーズにいかない面がありました。後半ぎりぎりまで点が入らなかった原因でもあるように思えます。割り切って前と後ろの関係を決め事とすれば連携がより深まるのではないでしょうか。
岡本はダイナミックな動きでスケールの大きさを感じたのですが、いかんせん細かい足元の技術力状況判断が荒削りで、まだまだ成長途上ですね。ただ、高さとスピードと思い切りのよさだけは天性のものとして兼ね備えているので本人の努力次第でしょうね。
鳥栖としての観点から見ると、福岡は要注意だが守備の集中を保ってセットプレイで得点を狙えば最低でも引き分けは可能な相手、横浜FCは池元と難波の裏への飛び出しに注意し、攻守の切り替えを素早くできれば勝てる相手、というところでしょうか。
試合を通じて一番びっくりしたのは、福岡の守備がぐっと組織的になっていたことです。横浜FCのまずい攻めにも助けられていたのですが、前線からディフェンスラインまで非常にコンパクトに統一されており、相手がどこにボールを運んでも必ず複数人で対応しており、綻びを見せていませんでした。また、何よりも攻守の切り替えが非常に速くて、こんなに短期間で選手の意思が変わるものかと驚いてしまいました。
逆に横浜FCはチーム状態としてはまだまだ完成に程遠い感じですね。攻守の切り替えが圧倒的に遅かったので、(攻撃を自重したのでしょうが、カウンターとしても成り立っていない)早いボールを蹴ってもフォローがなく、攻めのスピードを落とすと崩す手だてがない。逆サイドに選手がいるのはいいのですが、そこにボールが至るまでに時間がかかってしまっていたので、むしろどちらかのサイドにしぼって(相手のサイドバックの裏をつけるようにフォワードが考えてポジションを取って)攻撃を行った方がいいような気がしました。特にボランチに入っていた三浦淳の運動量のなさとパス制度のなさ(ロングボールにまったく精度がない)が致命的となって横浜FCの攻撃を分断するきっかけになっておりました。
福岡はもっと三人目の動きができてくれば、攻撃に厚みが加わるでしょうね。後半でゴール前に飛び出してフリーのチャンスを作った鈴木のような動きがでてくれば破壊力が増してきそうで怖いですね。まだ、両サイドにボールが行くと縦に縦にという動きが多くて崩すという動きになっていません。一度、城後が斜めにひいて相手の守備をひきつけたと同時にそのスペースに山形が入っていくという動きをみせましたが、この縦の関係は素晴らしいと思いました。
高橋と大久保のツートップも前後の関係ができればいいのですが、互いに横の関係になっているので、ボールが送り込まれてからのボールの流れができていません。逆に、フォワードの二人がポストにはいってからのさばきが非常に雑なところが目立ち、攻撃がスムーズにいかない面がありました。後半ぎりぎりまで点が入らなかった原因でもあるように思えます。割り切って前と後ろの関係を決め事とすれば連携がより深まるのではないでしょうか。
岡本はダイナミックな動きでスケールの大きさを感じたのですが、いかんせん細かい足元の技術力状況判断が荒削りで、まだまだ成長途上ですね。ただ、高さとスピードと思い切りのよさだけは天性のものとして兼ね備えているので本人の努力次第でしょうね。
鳥栖としての観点から見ると、福岡は要注意だが守備の集中を保ってセットプレイで得点を狙えば最低でも引き分けは可能な相手、横浜FCは池元と難波の裏への飛び出しに注意し、攻守の切り替えを素早くできれば勝てる相手、というところでしょうか。
2009年03月27日
サガン鳥栖 VS ファジアーノ岡山
2009-05 サガン鳥栖 0 - 0 ファジアーノ岡山
開幕三連戦を昇格を争うであろう相手に無残にも三連敗を喫してしまったサガン鳥栖。本当の試金石は、必ずや勝っておかなければならない昨季の下位チームや新規参入チームとの対戦であったのですが、どうしても勝ちたかった試合にも関わらず、またもや勝ち点3を得る事ができませんでした。
この試合の問題点はどう考えても攻撃陣でしょう。あれだけセットプレイのチャンスがあり、あれだけ質の高いクロスボールが配給されていたにも関わらずゴールをあげることができませんでした。1つのゴールをあげることによって2つも3つも生まれそうな気配であったのですが、その1つのゴールを上げる事ができませんでした。
また、流れの中でも右サイドの柳沢が低い位置からあげるボールが非常にコントロールされてスピードのあるアーリークロスでした。上記のセットプレイも含めて、お膳立て役の選手たちはこれまでの鳥栖にはない得点の可能性が高いボールを配給しておりました。
この試合では、特に広瀬の動き出しの悪さは目をひきました。ボールの出だしに対して出足が1歩も2歩も遅れるのでチャンスになりかけそうで、チャンスをつかむことができていません。トジンにあわせるのかトジンにあわせてもらうのかというコミュニケーションの問題もありますが、前を向いたトジンや島田からはダイレクトパスも含めて比較的速めの球出しでボールが送られてきていたので、そのあたりの動き出しに対するレスポンスを高めてほしかった気がします。とにかく、動き出しの悪さが目立ちました。
トジンもペナルティエリアに入る前まではいい仕事をするのですが、ストライカーとしてゴールエリア内で仕事をすることができませんでした。島田のコーナーキックもしかり、キーパーの逆をつくようなクロスボールが上がったときもしかり、体ごとボールをゴールにねじ込むくらいの気迫がほしかったですね。広瀬に比べるとシュートチャンスは少なかったものの、ここでゴールをあげるのがストライカーの仕事ではないでしょうか。
また、トジンはハイボールに対しても上背はそこまでないのですが、落下地点に素早く入ってバックヘッドでそらす事を得意としている模様です。広瀬はトジンが落下地点に入ったら彼を信じて真裏へ抜けることを常に狙ってもおもしろそうですね。
池田については、全体が疲弊する時間帯に入ったのでスピードがより顕著に映えました。ペナルティエリア外から強引にシュートしたシーンがありましたが、その積極性は買いますが、やはり枠にはいれてほしかったところ。右でジョズエが待ち構えていただけに残念でした。
守備に関してですが、プレスに行ったときの横のスライドができていないのが気になりました。岡山の選手がサイドでボールを持ったときに中盤とサイドバックではさみにいくのですが、その際に、ファーサイドの選手たちの絞込みが連動されていなかった気がします。全体としてスライドしないと、プレスが交わされたときに相手選手が中央でフリーになっており、ピンチになりかけていました。結果的には岡山の拙攻に助けられていましたが、ミドルシュートがうまい選手がいたならば怖かったですね。上位チームが相手だったら、2~3人でボールを奪いに行って横パスで交わされるのは危険ですので、もう一段階レベルをあげてほしいところです。岡山もそこまでワイドな攻めを展開していなかったので、ボールサイドに絞り込んで守備をしたらもっと高い位置でボールを奪えたのではないかなと思いました。
初スタメンの渡辺ですが、彼が一番よかったところは、ボールを競り合いにいったときに必ずボールに触れていたところです。相手の自由にボールを動かさせないことはディフェンスとしての基本ですが、そのプレイを忠実にこなしていました。ハイボールの落下地点の読みもよかったですし、試合中に自ら大きな声を出して指示・確認もできておりました。足元の危うさもありませんし、非常に期待度の高い選手です。相手との力関係があるとはいえ、今期初めて無失点で終えた試合にスタメンで出場したことは自信になったことでしょう。
飯尾も仙台戦でスタメンをはずされたことが発奮になったのか、高いモチベーションを持ってプレイしていたと思います。しかしながら、どうしても彼の足元の技術が弱いのは否めません。酷な言い方かもしれませんが、彼がサガン鳥栖でレギュラーを張っている以上は、中盤と前線の選手たちの攻撃に対する負荷が減ることはないでしょう。前々からも言っておりますが、フリーのボールをトラップしてコントロールする、フリーの状態で前方の選手へ的確につなぐというビルドアップ能力がないことが攻撃の停滞のひとつの要因ともなっています。現代サッカーはディフェンスの選手であってもスペシャリストではなく、ゼネラリストが求められています。鳥栖がカウンター一辺倒のサッカーではなく、昇格のためにもう一段階高いレベルのサッカーを目指すならば、守備のスペシャリストである彼は相手チームの特性(攻撃的、守備的)によって使い分けが必要な気がします。
全体的に、攻撃が機能していたのはボランチがボールに触れていた時間帯でした。島田、高橋、高地は足元の技術がある中盤ですので、彼らが中盤のプレスをかいくぐっていいパスが出たときには、岡山の守備陣をカバーリングという形の後手後手な守備を強いることができ、必然的にチャンスが生まれておりました。
しかしながら、ディフェンスラインの飯尾や磯崎にボールが戻ったときに、彼らがつなぐ技術がないので長いボールを蹴ったり、キーパーに戻したりしておりました。そうすると、前線に高い選手がいるわけでもなく、相手の押し上げのきっかけを作ることになってしまうので、完全にフィフティフィフティの争いになり、また、セカンドボールの拾い方、つなぎ方もフォローが遅れることによって偶然の産物を待つだけのロングボールとなっていました。
後半の終了間際に室からの長いボールが散々蹴りこまれていましたが、決定的チャンスを迎えたのは皆無でした。一瞬抜け出せそうな形もありましたが、池田にもジョズエにも岡山ディフェンスがしっかりついていましたし、岡山のキーパーも非常に出足の鋭いいい選手でしたのでそうは簡単にシュートチャンスを迎えることはできません。
また、惜しむらくは日高の動き。外へ開くのと内へ絞るのがどうもちぐはぐで味方の選手たちがボールを送りたいタイミングで日高がいないという場面が見えました。後半になって、外へ開いておくことが多くなって単純に外をドリブルで突破する形ができましたが、それでいいと思うのです。攻撃が手狭い状態が続いていたので、右サイドはワイドに開いてクロスを供給する事に特化して組み立てることも重要だと思います。磯崎に比べると柳沢のほうがオーバーラップのタイミングとクロスの精度がいいので、彼ら二人で崩せるように互いのよさを引き出すことが重要だと思います。
反対に、左サイドの磯崎は右サイドがあがったときのバランスがとれていたと思います。磯崎も守備に関しては非常にいい動きをしておりました。相手との間合いの取り方が上手ですね。中に絞らせない、外へ外へと追い出す動きで、相手が我慢できずにドリブルをしかけたときに、体躯を生かして体を入れてタッチに逃げたりボールを奪ったりしておりました。磯崎が敵陣深く切り込んでクロスをあげるという動きをやってくれれば攻撃にバリエーションがつくのですが、そこまで求めるのは贅沢でしょうか。
とにかく、またもや勝ち点1を勝ち点3に変えることができずに勝ち点1のままで終わりました。昨年と何ら進歩がない状態が続いております。このまま進歩がなかったら、例年のようにシーズン半ばで昇格争いをにぎやかしたくらいで終わるでしょう。最終順位も良くて5位~8位が関の山ではないでしょうか。サッカーそのものが一足飛びに改善することはないと思いますが、せめて日進月歩で成長が見えるようには頑張ってほしいですね。
ここからは甲府、湘南と昇格するためには絶対に勝っておかなければならない相手となります。両チームは調子としては札幌、仙台よりも更によい状態でありますし、開幕からここまで着実に勝ち点を稼いでいる2チームです。ここでずるずる負けが込むようであれば今期はすでに黄色ランプが灯るといっても過言ではありません。愛媛や草津、水戸などの中堅チームも容易に勝たせてもらえるチームではなくなりましたし、甲府、湘南で踏ん張って上昇気流を起こすことができるか注目ですね。
繰り返しますが、ここまでの4試合では昨年のような勝ち点のとり方と何ら変わりはありません。昇格するためにはその1試合のそのとりこぼした勝ち点が最後に明暗を分けるのです。選手たちも一生懸命やっているのは十分承知しておりますが、例年のような形を繰り返すことだけは避けるべく更に精進を重ねてほしいところです。
開幕三連戦を昇格を争うであろう相手に無残にも三連敗を喫してしまったサガン鳥栖。本当の試金石は、必ずや勝っておかなければならない昨季の下位チームや新規参入チームとの対戦であったのですが、どうしても勝ちたかった試合にも関わらず、またもや勝ち点3を得る事ができませんでした。
この試合の問題点はどう考えても攻撃陣でしょう。あれだけセットプレイのチャンスがあり、あれだけ質の高いクロスボールが配給されていたにも関わらずゴールをあげることができませんでした。1つのゴールをあげることによって2つも3つも生まれそうな気配であったのですが、その1つのゴールを上げる事ができませんでした。
また、流れの中でも右サイドの柳沢が低い位置からあげるボールが非常にコントロールされてスピードのあるアーリークロスでした。上記のセットプレイも含めて、お膳立て役の選手たちはこれまでの鳥栖にはない得点の可能性が高いボールを配給しておりました。
この試合では、特に広瀬の動き出しの悪さは目をひきました。ボールの出だしに対して出足が1歩も2歩も遅れるのでチャンスになりかけそうで、チャンスをつかむことができていません。トジンにあわせるのかトジンにあわせてもらうのかというコミュニケーションの問題もありますが、前を向いたトジンや島田からはダイレクトパスも含めて比較的速めの球出しでボールが送られてきていたので、そのあたりの動き出しに対するレスポンスを高めてほしかった気がします。とにかく、動き出しの悪さが目立ちました。
トジンもペナルティエリアに入る前まではいい仕事をするのですが、ストライカーとしてゴールエリア内で仕事をすることができませんでした。島田のコーナーキックもしかり、キーパーの逆をつくようなクロスボールが上がったときもしかり、体ごとボールをゴールにねじ込むくらいの気迫がほしかったですね。広瀬に比べるとシュートチャンスは少なかったものの、ここでゴールをあげるのがストライカーの仕事ではないでしょうか。
また、トジンはハイボールに対しても上背はそこまでないのですが、落下地点に素早く入ってバックヘッドでそらす事を得意としている模様です。広瀬はトジンが落下地点に入ったら彼を信じて真裏へ抜けることを常に狙ってもおもしろそうですね。
池田については、全体が疲弊する時間帯に入ったのでスピードがより顕著に映えました。ペナルティエリア外から強引にシュートしたシーンがありましたが、その積極性は買いますが、やはり枠にはいれてほしかったところ。右でジョズエが待ち構えていただけに残念でした。
守備に関してですが、プレスに行ったときの横のスライドができていないのが気になりました。岡山の選手がサイドでボールを持ったときに中盤とサイドバックではさみにいくのですが、その際に、ファーサイドの選手たちの絞込みが連動されていなかった気がします。全体としてスライドしないと、プレスが交わされたときに相手選手が中央でフリーになっており、ピンチになりかけていました。結果的には岡山の拙攻に助けられていましたが、ミドルシュートがうまい選手がいたならば怖かったですね。上位チームが相手だったら、2~3人でボールを奪いに行って横パスで交わされるのは危険ですので、もう一段階レベルをあげてほしいところです。岡山もそこまでワイドな攻めを展開していなかったので、ボールサイドに絞り込んで守備をしたらもっと高い位置でボールを奪えたのではないかなと思いました。
初スタメンの渡辺ですが、彼が一番よかったところは、ボールを競り合いにいったときに必ずボールに触れていたところです。相手の自由にボールを動かさせないことはディフェンスとしての基本ですが、そのプレイを忠実にこなしていました。ハイボールの落下地点の読みもよかったですし、試合中に自ら大きな声を出して指示・確認もできておりました。足元の危うさもありませんし、非常に期待度の高い選手です。相手との力関係があるとはいえ、今期初めて無失点で終えた試合にスタメンで出場したことは自信になったことでしょう。
飯尾も仙台戦でスタメンをはずされたことが発奮になったのか、高いモチベーションを持ってプレイしていたと思います。しかしながら、どうしても彼の足元の技術が弱いのは否めません。酷な言い方かもしれませんが、彼がサガン鳥栖でレギュラーを張っている以上は、中盤と前線の選手たちの攻撃に対する負荷が減ることはないでしょう。前々からも言っておりますが、フリーのボールをトラップしてコントロールする、フリーの状態で前方の選手へ的確につなぐというビルドアップ能力がないことが攻撃の停滞のひとつの要因ともなっています。現代サッカーはディフェンスの選手であってもスペシャリストではなく、ゼネラリストが求められています。鳥栖がカウンター一辺倒のサッカーではなく、昇格のためにもう一段階高いレベルのサッカーを目指すならば、守備のスペシャリストである彼は相手チームの特性(攻撃的、守備的)によって使い分けが必要な気がします。
全体的に、攻撃が機能していたのはボランチがボールに触れていた時間帯でした。島田、高橋、高地は足元の技術がある中盤ですので、彼らが中盤のプレスをかいくぐっていいパスが出たときには、岡山の守備陣をカバーリングという形の後手後手な守備を強いることができ、必然的にチャンスが生まれておりました。
しかしながら、ディフェンスラインの飯尾や磯崎にボールが戻ったときに、彼らがつなぐ技術がないので長いボールを蹴ったり、キーパーに戻したりしておりました。そうすると、前線に高い選手がいるわけでもなく、相手の押し上げのきっかけを作ることになってしまうので、完全にフィフティフィフティの争いになり、また、セカンドボールの拾い方、つなぎ方もフォローが遅れることによって偶然の産物を待つだけのロングボールとなっていました。
後半の終了間際に室からの長いボールが散々蹴りこまれていましたが、決定的チャンスを迎えたのは皆無でした。一瞬抜け出せそうな形もありましたが、池田にもジョズエにも岡山ディフェンスがしっかりついていましたし、岡山のキーパーも非常に出足の鋭いいい選手でしたのでそうは簡単にシュートチャンスを迎えることはできません。
また、惜しむらくは日高の動き。外へ開くのと内へ絞るのがどうもちぐはぐで味方の選手たちがボールを送りたいタイミングで日高がいないという場面が見えました。後半になって、外へ開いておくことが多くなって単純に外をドリブルで突破する形ができましたが、それでいいと思うのです。攻撃が手狭い状態が続いていたので、右サイドはワイドに開いてクロスを供給する事に特化して組み立てることも重要だと思います。磯崎に比べると柳沢のほうがオーバーラップのタイミングとクロスの精度がいいので、彼ら二人で崩せるように互いのよさを引き出すことが重要だと思います。
反対に、左サイドの磯崎は右サイドがあがったときのバランスがとれていたと思います。磯崎も守備に関しては非常にいい動きをしておりました。相手との間合いの取り方が上手ですね。中に絞らせない、外へ外へと追い出す動きで、相手が我慢できずにドリブルをしかけたときに、体躯を生かして体を入れてタッチに逃げたりボールを奪ったりしておりました。磯崎が敵陣深く切り込んでクロスをあげるという動きをやってくれれば攻撃にバリエーションがつくのですが、そこまで求めるのは贅沢でしょうか。
とにかく、またもや勝ち点1を勝ち点3に変えることができずに勝ち点1のままで終わりました。昨年と何ら進歩がない状態が続いております。このまま進歩がなかったら、例年のようにシーズン半ばで昇格争いをにぎやかしたくらいで終わるでしょう。最終順位も良くて5位~8位が関の山ではないでしょうか。サッカーそのものが一足飛びに改善することはないと思いますが、せめて日進月歩で成長が見えるようには頑張ってほしいですね。
ここからは甲府、湘南と昇格するためには絶対に勝っておかなければならない相手となります。両チームは調子としては札幌、仙台よりも更によい状態でありますし、開幕からここまで着実に勝ち点を稼いでいる2チームです。ここでずるずる負けが込むようであれば今期はすでに黄色ランプが灯るといっても過言ではありません。愛媛や草津、水戸などの中堅チームも容易に勝たせてもらえるチームではなくなりましたし、甲府、湘南で踏ん張って上昇気流を起こすことができるか注目ですね。
繰り返しますが、ここまでの4試合では昨年のような勝ち点のとり方と何ら変わりはありません。昇格するためにはその1試合のそのとりこぼした勝ち点が最後に明暗を分けるのです。選手たちも一生懸命やっているのは十分承知しておりますが、例年のような形を繰り返すことだけは避けるべく更に精進を重ねてほしいところです。
2009年03月17日
サガン鳥栖 VS コンサドーレ札幌 (ベアスタ)
観戦記はこっちにも載せておくようにします。
よく仕事で、提案書や仕様書などをレビューすると、システム機能やサーバー運用等のディテールに関してはよく書かれているが、それよりもう一段階上の俯瞰的な全体説明や案件としてのフローがないといわれますが、サッカーの観戦記を書いていて自分で納得しました。攻撃面、守備面、個々の選手評って言うのはあるけど、全体的な流れやチームとしての評価って少ないなって。物を書くのも何でも癖ってあるもんですね(笑)
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2009-04 サガン鳥栖 1 - 2 コンサドーレ札幌
札幌を迎えてのホーム開幕戦。後半終了間際に双方点を取り合った結果、1-2と敗れてしまいました。筆者としては開幕3連戦は3引き分けでよいと考えていたのですが、願いとは裏腹にあえなく2連敗という結果でスタートとなってしまいました。ただ、札幌戦はC大阪戦とはかけ離れたパフォーマンスのよさでしたね。しかしながら勝ち点が0であった事もまた事実。仙台戦はアウェーであるのですが、勝ち点が欲しい大事な1戦となります。無失点で終えることこそが最低でも勝ち点1となり、また、今後の戦いにつながるのでまずはそこを目指してほしいですね。
この試合ではボランチに島嵜の変わりに高地を入れてきました。義希と二人で組んだのですが、彼ら二人がアンカーとして良いバランスを保っていましたね。特に義希は相手の攻撃の基点をつぶす役割として、攻守の切り替え時に相手フォワードにファーストプレスをかける役割をこなしていました。キリノに入ってくるボールをよく対処して攻撃の芽を幾度もつぶしていましたね。ボランチがつぶしにいくことによって最終ラインが他の選手たちへの対応に余裕ができ、中央を突破されることによるピンチを迎える事は皆無でした。まあ、人数は11人ずつしかいないので、中央や片方のサイドに手間をかければ逆サイドが空いてしまうのはしかたのない話でありまして、札幌の長いサイドチェンジで何度か藤田のオーバーラップを使われていました。ただ、磯崎が粘り強い動きで対処していましたし、クロスをあげられてもマークをおこたらずフリーにせずに何とか我慢しておりました。
また、再三再四フリーキックやコーナーキックのピンチがあったのですが、後半終了間際まで跳ね返していた要因としては、山田の頑張りがありました。ビデオを撮っている方は確認したら分かるのですが、セットプレイのピンチを跳ね返していたのはほとんど山田でした。彼の経験からくるポジショニングと体躯の強さが非常に効いておりました。昨年までだったら早々にセットプレイから失点をしていたかもしれません。
結果的には、札幌がC大阪のように個人技を駆使したドリブルでがつがつ来るのではなく、長短のパスをつないでポゼションで押し込んでくるサッカーであったのも、守備側としてボールの動きだけに集中すればいいので何とか対処できたのではと思います。ドリブルなどの個人技で交わされると守備陣形を立て直さなければいけないのですが、まだまだ組織として整っていないのでどうしても守備にひずみがうまれます。C大阪戦とはそこの辺りが違いましたね。守備陣形を整える間を与えてくれると言ったら聞こえが悪いのですが、鳥栖としては対処可能な範囲で会った事は否めないと思います。対人に強い内間がミスなく対応できたのもそのあたりかと思います(笑)
ただ、攻撃時にボランチを起点つぶしで残しておくせいで2列目からの飛び出しという攻撃の飛び道具がほとんどなくなってしまいました。ボランチが低い位置でしたので、その位置から前へ出るためにはボールポゼションかフォワードの的確なポストプレイが必要なのですが、じっくりとボールを回す技術がありませんので、ボールを蹴る事が多くなってしまい、動きとしては停滞してしまいましたね。義希はともかくとして、高地はもっともっと前にでていかないと彼の良さが生きてこないですよね。チームオーダーだったかもしれませんが、攻撃面で映える場面が少なかったです。
攻撃面はまだまだ個人能力に頼っている部分が多かったと思います。右サイドを柳沢と山田の二人で崩した良い場面があったのですが、それは彼ら二人の経験がなしたもの。もちろん、その経験と技術が攻撃の糧となること自体はまったく大歓迎なのですが、チームとしての崩し方はまだまだこれから築いていかなければなりません。特に、スペースを作るためにフォワードの前後の動きでディフェンスラインを操作する動きがまったくできていなかったと思います。
また、カウンター攻撃の際のポジションの取り方、ボールの動かし方がまだ洗練されていませんでしたね。もちろん、相手のポジショニングにもよるのですが、相手のセットプレイのチャンスでは前線に残る選手は決まっています。それらの選手たちがワイドに行くのか、相手の裏へ走り抜けるのか、無理にスピードを上げずに慌ててボールを失うことなく押し上げを待つのか。チームオーダーがはっきりとしてなかった印象がありました。カウンターのチャンスがチャンスになっていなかったのが残念でしたね。(ちなみに草津はそのあたりは洗練されていましたよ。福岡があたふたしておりました。)
ただ、後半になって両チームの運動量が低下し、中盤にスペースが空いた状況になると、鳥栖もフリーで前を向いてボールを持てる機会が多くなってきました。そこで人数的有利な場面でもゴールを決めきれなかった事が最後まで響きましたね。先制点を取れるチャンスは僅かながらも確実にあったのですが、実を結びませんでした。
さて、開幕戦も含め、この2試合の岸野監督の采配の"当たらなさ"が気になります。今日の磯崎は出色の出来と言ってもいいくらいの活躍を見せておりました。札幌の鮮やかなサイドチェンジにより、何度も藤田とのマッチアップを向かえておりました。1度は交わされはしたものの、その他は粘り強くクロスをあげさせずに対応しておりました。谷田に代わってから、早速サイドから中央への侵入を許してやや低めの位置からのクロスを砂川に決められました。相手との間合いの取り方が磯崎の方が谷田よりもよかったのでしょう。交替は当初からのゲームプランなのかもしれませんが、いじらなくてもよいポジションをいじってしまいましたね。結果論なのかもしれませんが、采配はすべて結果が重要視されますから。
当然ですが、ゴールというのはシュートのチャンスを迎えた際にいかにゴールの中に決めるのが大事でありまして、同じような位置からのクロスに対して、飯尾は磯崎のクロスをはずしましたし、砂川は藤田のクロスをものの見事にボレーシュートで決めました。決定力という能力の大事さを感じたシーンでしたね。勝負のあやとはこんなもんなのですよね。
ゲームプランとしても、最後も勝ちに行った結果とは言い難い結末でしたし、引き分けの勝ち点1が大事な試合だっただけに、後半終了間際での同点劇を守りきれなかったのは残念です。開幕前にも言っていたのですが、今年は勝ち点0を1に、勝ち点1を3にあげていく事が大事でしたが、勝ち点0を1にできなかった上に、札幌に3を与えてしまいました。この勝ち点の積み重ねが終盤に大きな影響を与えるのです。昨年と同じ過ちを繰り返してしまったことは大反省すべきではないでしょうか。
では、個人的な寸評を。
トジンはこの段階ではまあこんなものでしょう。目についたのはヘディングの落下地点の読みのよさや、ドリブルやパスの動きが前方へ向いていた事という所でしょうか。足元の技術もそこそこありまして、彼にボールを預けることによってコーナーキックを得たのが3回、ゴール前のフリーキックも2回ありました。突破を試みるという面はチャンスを広げることに関してもいいところだと思います。後半は審判にファールを取ってもらえないことがありましたので、やや動きが悪くなったところもありましたが、早いカウンターの場面では持ち過ぎることなくいいパスも送ってましたね。不満な点としては、簡単にはたいてもいいポストプレイでやや持ちすぎていた面があったところと、ゴールエリア内での動きが少ないところ。特にゴールエリア内においては、もっともっとストライカーらしい動きを要求したいところ。クロスへの読みやゴール前でのポジショニングが向上すれば相手にとって得点の危険性を感じるプレーヤーになるでしょうが、この試合では得点感覚というのは発揮されていませんでした。
柳沢は非常にいい動きをしておりましたね。これまでの鳥栖にいそうでなかなかいなかったガツガツディフェンスというのを久しぶりに見たような気がします。個人的には北内を彷彿とさせてくれて心躍りました(笑)また、チームの精神面にも大きな影響を与えておりました。後半に島田のフリーキックが大きくゴールをはずしたときに、チーム全体に切り替えを促すべく大きなジェスチャーでポジションへ戻ることを誘引しておりました。チーム全体の活気という意味でも非常に良い選手だと思います。
札幌ですが、仙台戦よりも攻撃に緩急が少なくてやや単調になっていたような気がします。石崎さんらしく高い位置からのプレッシャーと素早い攻守の切り替え、そして長短の早いパスでゴールに迫るサッカーというところは垣間見えましたが、チーム全体のポテンシャルから考えるとまだまだ本領ではなかったのではないでしょうか。それでも、ミドルシュートやサイドチェンジを織り交ぜてゾーンを広く使ってくる辺りは流石でしたね。その中核をになうべき上里のパフォーマンスがあがっていたのは他チームにとっては脅威となるでしょう。大きな怪我をしてからなかなか活躍の場面がなかったのですが、今年は主将もまかされておりますし、高いモチベーションでシーズンに臨んでいるのではないでしょうか。彼の長くて正確なパスと攻撃のアクセントの変化が札幌のキーとなるでしょうね。
さて、仙台戦ですが、早速ですが、エリゼウは非常に素晴らしいディフェンダーです。彼のマンパワーが大きな守備の原動力となっており、もしかしたら札幌戦よりもチャンスが少ないかもしれません。だからこそ、守備陣は集中を途切れさせることなく最後まで無失点で守り切ってほしいところですね。
よく仕事で、提案書や仕様書などをレビューすると、システム機能やサーバー運用等のディテールに関してはよく書かれているが、それよりもう一段階上の俯瞰的な全体説明や案件としてのフローがないといわれますが、サッカーの観戦記を書いていて自分で納得しました。攻撃面、守備面、個々の選手評って言うのはあるけど、全体的な流れやチームとしての評価って少ないなって。物を書くのも何でも癖ってあるもんですね(笑)
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2009-04 サガン鳥栖 1 - 2 コンサドーレ札幌
札幌を迎えてのホーム開幕戦。後半終了間際に双方点を取り合った結果、1-2と敗れてしまいました。筆者としては開幕3連戦は3引き分けでよいと考えていたのですが、願いとは裏腹にあえなく2連敗という結果でスタートとなってしまいました。ただ、札幌戦はC大阪戦とはかけ離れたパフォーマンスのよさでしたね。しかしながら勝ち点が0であった事もまた事実。仙台戦はアウェーであるのですが、勝ち点が欲しい大事な1戦となります。無失点で終えることこそが最低でも勝ち点1となり、また、今後の戦いにつながるのでまずはそこを目指してほしいですね。
この試合ではボランチに島嵜の変わりに高地を入れてきました。義希と二人で組んだのですが、彼ら二人がアンカーとして良いバランスを保っていましたね。特に義希は相手の攻撃の基点をつぶす役割として、攻守の切り替え時に相手フォワードにファーストプレスをかける役割をこなしていました。キリノに入ってくるボールをよく対処して攻撃の芽を幾度もつぶしていましたね。ボランチがつぶしにいくことによって最終ラインが他の選手たちへの対応に余裕ができ、中央を突破されることによるピンチを迎える事は皆無でした。まあ、人数は11人ずつしかいないので、中央や片方のサイドに手間をかければ逆サイドが空いてしまうのはしかたのない話でありまして、札幌の長いサイドチェンジで何度か藤田のオーバーラップを使われていました。ただ、磯崎が粘り強い動きで対処していましたし、クロスをあげられてもマークをおこたらずフリーにせずに何とか我慢しておりました。
また、再三再四フリーキックやコーナーキックのピンチがあったのですが、後半終了間際まで跳ね返していた要因としては、山田の頑張りがありました。ビデオを撮っている方は確認したら分かるのですが、セットプレイのピンチを跳ね返していたのはほとんど山田でした。彼の経験からくるポジショニングと体躯の強さが非常に効いておりました。昨年までだったら早々にセットプレイから失点をしていたかもしれません。
結果的には、札幌がC大阪のように個人技を駆使したドリブルでがつがつ来るのではなく、長短のパスをつないでポゼションで押し込んでくるサッカーであったのも、守備側としてボールの動きだけに集中すればいいので何とか対処できたのではと思います。ドリブルなどの個人技で交わされると守備陣形を立て直さなければいけないのですが、まだまだ組織として整っていないのでどうしても守備にひずみがうまれます。C大阪戦とはそこの辺りが違いましたね。守備陣形を整える間を与えてくれると言ったら聞こえが悪いのですが、鳥栖としては対処可能な範囲で会った事は否めないと思います。対人に強い内間がミスなく対応できたのもそのあたりかと思います(笑)
ただ、攻撃時にボランチを起点つぶしで残しておくせいで2列目からの飛び出しという攻撃の飛び道具がほとんどなくなってしまいました。ボランチが低い位置でしたので、その位置から前へ出るためにはボールポゼションかフォワードの的確なポストプレイが必要なのですが、じっくりとボールを回す技術がありませんので、ボールを蹴る事が多くなってしまい、動きとしては停滞してしまいましたね。義希はともかくとして、高地はもっともっと前にでていかないと彼の良さが生きてこないですよね。チームオーダーだったかもしれませんが、攻撃面で映える場面が少なかったです。
攻撃面はまだまだ個人能力に頼っている部分が多かったと思います。右サイドを柳沢と山田の二人で崩した良い場面があったのですが、それは彼ら二人の経験がなしたもの。もちろん、その経験と技術が攻撃の糧となること自体はまったく大歓迎なのですが、チームとしての崩し方はまだまだこれから築いていかなければなりません。特に、スペースを作るためにフォワードの前後の動きでディフェンスラインを操作する動きがまったくできていなかったと思います。
また、カウンター攻撃の際のポジションの取り方、ボールの動かし方がまだ洗練されていませんでしたね。もちろん、相手のポジショニングにもよるのですが、相手のセットプレイのチャンスでは前線に残る選手は決まっています。それらの選手たちがワイドに行くのか、相手の裏へ走り抜けるのか、無理にスピードを上げずに慌ててボールを失うことなく押し上げを待つのか。チームオーダーがはっきりとしてなかった印象がありました。カウンターのチャンスがチャンスになっていなかったのが残念でしたね。(ちなみに草津はそのあたりは洗練されていましたよ。福岡があたふたしておりました。)
ただ、後半になって両チームの運動量が低下し、中盤にスペースが空いた状況になると、鳥栖もフリーで前を向いてボールを持てる機会が多くなってきました。そこで人数的有利な場面でもゴールを決めきれなかった事が最後まで響きましたね。先制点を取れるチャンスは僅かながらも確実にあったのですが、実を結びませんでした。
さて、開幕戦も含め、この2試合の岸野監督の采配の"当たらなさ"が気になります。今日の磯崎は出色の出来と言ってもいいくらいの活躍を見せておりました。札幌の鮮やかなサイドチェンジにより、何度も藤田とのマッチアップを向かえておりました。1度は交わされはしたものの、その他は粘り強くクロスをあげさせずに対応しておりました。谷田に代わってから、早速サイドから中央への侵入を許してやや低めの位置からのクロスを砂川に決められました。相手との間合いの取り方が磯崎の方が谷田よりもよかったのでしょう。交替は当初からのゲームプランなのかもしれませんが、いじらなくてもよいポジションをいじってしまいましたね。結果論なのかもしれませんが、采配はすべて結果が重要視されますから。
当然ですが、ゴールというのはシュートのチャンスを迎えた際にいかにゴールの中に決めるのが大事でありまして、同じような位置からのクロスに対して、飯尾は磯崎のクロスをはずしましたし、砂川は藤田のクロスをものの見事にボレーシュートで決めました。決定力という能力の大事さを感じたシーンでしたね。勝負のあやとはこんなもんなのですよね。
ゲームプランとしても、最後も勝ちに行った結果とは言い難い結末でしたし、引き分けの勝ち点1が大事な試合だっただけに、後半終了間際での同点劇を守りきれなかったのは残念です。開幕前にも言っていたのですが、今年は勝ち点0を1に、勝ち点1を3にあげていく事が大事でしたが、勝ち点0を1にできなかった上に、札幌に3を与えてしまいました。この勝ち点の積み重ねが終盤に大きな影響を与えるのです。昨年と同じ過ちを繰り返してしまったことは大反省すべきではないでしょうか。
では、個人的な寸評を。
トジンはこの段階ではまあこんなものでしょう。目についたのはヘディングの落下地点の読みのよさや、ドリブルやパスの動きが前方へ向いていた事という所でしょうか。足元の技術もそこそこありまして、彼にボールを預けることによってコーナーキックを得たのが3回、ゴール前のフリーキックも2回ありました。突破を試みるという面はチャンスを広げることに関してもいいところだと思います。後半は審判にファールを取ってもらえないことがありましたので、やや動きが悪くなったところもありましたが、早いカウンターの場面では持ち過ぎることなくいいパスも送ってましたね。不満な点としては、簡単にはたいてもいいポストプレイでやや持ちすぎていた面があったところと、ゴールエリア内での動きが少ないところ。特にゴールエリア内においては、もっともっとストライカーらしい動きを要求したいところ。クロスへの読みやゴール前でのポジショニングが向上すれば相手にとって得点の危険性を感じるプレーヤーになるでしょうが、この試合では得点感覚というのは発揮されていませんでした。
柳沢は非常にいい動きをしておりましたね。これまでの鳥栖にいそうでなかなかいなかったガツガツディフェンスというのを久しぶりに見たような気がします。個人的には北内を彷彿とさせてくれて心躍りました(笑)また、チームの精神面にも大きな影響を与えておりました。後半に島田のフリーキックが大きくゴールをはずしたときに、チーム全体に切り替えを促すべく大きなジェスチャーでポジションへ戻ることを誘引しておりました。チーム全体の活気という意味でも非常に良い選手だと思います。
札幌ですが、仙台戦よりも攻撃に緩急が少なくてやや単調になっていたような気がします。石崎さんらしく高い位置からのプレッシャーと素早い攻守の切り替え、そして長短の早いパスでゴールに迫るサッカーというところは垣間見えましたが、チーム全体のポテンシャルから考えるとまだまだ本領ではなかったのではないでしょうか。それでも、ミドルシュートやサイドチェンジを織り交ぜてゾーンを広く使ってくる辺りは流石でしたね。その中核をになうべき上里のパフォーマンスがあがっていたのは他チームにとっては脅威となるでしょう。大きな怪我をしてからなかなか活躍の場面がなかったのですが、今年は主将もまかされておりますし、高いモチベーションでシーズンに臨んでいるのではないでしょうか。彼の長くて正確なパスと攻撃のアクセントの変化が札幌のキーとなるでしょうね。
さて、仙台戦ですが、早速ですが、エリゼウは非常に素晴らしいディフェンダーです。彼のマンパワーが大きな守備の原動力となっており、もしかしたら札幌戦よりもチャンスが少ないかもしれません。だからこそ、守備陣は集中を途切れさせることなく最後まで無失点で守り切ってほしいところですね。