サガン鳥栖の観戦記。戦術を分析して分かりやすく説明できるように心がけています。

2014年08月29日

天皇杯 鳥栖 VS 大分 雑感

天皇杯3回戦大分トリニータ戦にて、吉田監督が公式戦初勝利をあげました。先制されるという苦しい展開だっただけに、この勝利は大きな自信になると思います。大宮戦での勝利も、この大分戦での勝利があったからこそだと思います。

試合を振り返ります。大分は前半は非常に鳥栖のポイントを押さえた攻撃・守備をしていたと思います。

大分の守備は3バックの登録でしたが、守備のブロックは、6番の土岐田が左サイドから下がって、最終ラインは4枚で対応しておりました。前半、鳥栖は、その最終ラインに対して、谷口と早坂が横の関係になってしまって、ディフェンスラインを横に走って、裏へ向けたボールを引き出す動きしかできていませんでした。しかしながら、ボールを供給する岡本の位置がディフェンスラインまで下がっていたのと、大分は、ディフェンスラインと中盤との距離を開けず、しっかりとブロックを組んでいたので、岡本が大分の中盤を縫って配球するには、非常に難しい状態でした。サイドに蹴っても、精度を欠いてむなしくボールだけ転がっていくシーンが多かったですね。

岡本の動きとしてもリスクをかけたくなかったのか、ポジショニングがずっと引き気味でした。キムミヌや金井にボールを渡してから、彼らが横にドリブルに入ったときに、岡本が縦のスペースに飛び出していけばというシーンが何度もありましたが、彼は、後ろでボールを待ち構えるプレーを選択しました。これも、攻撃が繋がらなかったポイントだと考えます。

まとめると、前半、サイド攻撃が停滞していた原因は二つ。
・ フォワードが前線に張り付いた位置でしか動けていないため、中盤からのボールの供給ができない
・ サイドハーフが絞ったときにそのスペースを使うプレイヤーがいない(ボールが後ろで回っているので動けない)

後半に改善したのは、早坂の動きが大きいと思います。大分のディフェンスラインと中盤との間にポジショニングを取って、ボランチがボールを出せるポジショニングを取り、つなぎという形を作ることができていました。早坂のキープによって、鳥栖のサイドの選手があがるきっかけを作ることができましたし、岡本が前目でプレーできる状態も作れました。早坂のレベルだったら、J2レベルの選手からそうそう簡単にボールを奪われることはありませんので、ディフェンスラインの裏を狙うよりは、足元で勝負できるこの形の方がよかったですね。

大分の攻撃は、非常にシンプルでかつ、鳥栖の守備を崩すならばここというところをしっかりとついてきておりました。
特に目についたのは、中盤を6枚と厚くして、8番と14番が、鳥栖のサイドバックとハーフの間にポジションを取って、鳥栖の中盤とのミスマッチ(人数が多くなるエリア)を作っていました。中盤に人をかける分、前線は大分の18番だけになってしまいますが、鳥栖のセンターバックの2人が彼の動きに手間取り、何度となくピンチを作っていました。中盤の構成力と、最後は個人の突破にかけるという、ある意味バランスが取れた構成だったと思います。大分の先制点も、不運なゴールのようですが、その前の段階で小林が風間に体を入れ替えられているんですよね。前線が良い形でボールを受ける中盤の構成をしていたからこそのゴールだと思いました。ただ、鳥栖が攻勢を強めた後半には、そのバランスの良さも影をひそめてしまいました。高松などを入れて前線に人をかけましたが、ボールが段々とつながらなくなってきていましたね。

鳥栖としては、このタイミングで天皇杯の試合が入ったのは非常によかったと思います。
坂井も日本代表に選ばれ、またまた鳥栖の試合が注目されるようになったので、ぜひとも清水戦は勝利してほしいですね。
でも、吉田監督も、坂井が選ばれてしまったから、清水戦は試合に出さないといけなくなりましたね(笑)



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Posted by オオタニ at 11:37 │Match Impression (2014)