サガン鳥栖の観戦記。戦術を分析して分かりやすく説明できるように心がけています。

2017年07月01日

2017 第17節 : 甲府戦プレビュー

甲府戦に向けて清水戦をさらっと見てみました。ポイントになりそうなところをまとめました。

甲府の攻め(特にカウンター)の時には、ウイルソンにボールが集まります。ウイルソンも起点となるべく、積極的に中盤のスペースに引いたり、サイドのスペースに開いたり、ボールを受ける動きを行います。彼にボールが入らないような対処がとれれば良いのですが、それができなかった場合は早い攻撃につなげさせないように自由を与えない素早いケアが必要です。大きく逆サイドへの展開も良いボールを蹴ってきますので、スライドしながらのスペースケアが必要です。

どちらかというと、左サイドの方がストロングポイントのようです。兵働を最終ラインに下して、阿部を高い位置に上げて、サイドハーフを食いつかせてからエデルリマを上げていくスペースを作ってきます。エデルリマの攻め上がりに対するケアをどうするか。そこにウイルソンが絡むと厄介です。

兵働、ボザニッチは中盤でフリーにすると積極的に長いボールを裏に入れてきます。中央からサイドのスペースをついたダイアゴナルなボールを出してきますが、そのボールが引いて起点になろうとするウイルソン、河本と合わないケースは多いです。鳥栖では兵働のところは義希が付くことが想定されますし、通常通りしっかりとプレスとスペースケアができていれば、問題ないと思います。

甲府のネガティブトランジションにおいては、守備意識が高いので素早くリトリートします。選手も常に残しているのでスコアイーブンの時にはリスクをかけた攻めはしてこないです。少し攻撃が遅くなるとすぐにブロックを作られるので、ウイングバックの裏への早いボールを積極的に利用したいところですが、裏へのボール一辺倒ではなく、裏ぬけの選手をおとりにして最終ラインの前でボールを受けてその位置で前を向いて仕事ができる動きを織り交ぜた方が面白そうです。

甲府のボールに対する密集はすごく早いです。特にセンターにボールを持ってくると甲府の選手が集約してくるので中央でつないでこじ開けるという選択は難しそうです。(そもそも鳥栖はその攻撃を得意としていませんが。)

甲府は後ろに人数をかけている分、中盤での数的有利は保てます。(鳥栖戦でもウイングバックがスペースを空けてまでサイドハーフまでプレスに来ないと思われます。)中盤でのボール回しで甲府のハーフを寄せてから素早く逆サイドに展開してサイドバックとウイングバックの1VS1の状況を作り出し、突破からのクロスという攻撃がシンプルでよいかなと思います。

もし、中盤での数的不利を嫌ってフォワードを下げて5-4-1での対応を取ってきたら、それはそれでセンターバックが自由にボールを持てるようになるので、押し込む時間帯が多くなりそうです。相手のカウンターの起点が一つ減る事にもなりますし。

とにかく、堅い相手に慌てないことが重要です。カウンター1発がありますので、押し込んでいてもネガティブトランジションでの初動対応が大事です。

あとは、鳥栖のスタメンですね。イバルボ、鎌田が登録抹消となり、原川の怪我が気になる状態で、どのような采配を見せるか。前半戦の最終試合をいい形で締めくくってほしいですね。

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Posted by オオタニ at 11:06 │Match Impression (2017)