サガン鳥栖の観戦記。戦術を分析して分かりやすく説明できるように心がけています。

2010年03月09日

福岡 VS 甲府 (テレビ観戦)

この対戦表とスターティングメンバーを見た時に福岡が大差で勝つと思った方がどれくらいいただろうかと思います。しかしながら、その下馬評とは完全に逆の展開で福岡が完勝に近い形での勝利をもぎとりました。

甲府は、特に攻撃に特化した新加入の選手たちが多く、軸がありすぎてしまって各々の長所を生かす戦い方がまだまだできていませんでした。よって、スピーディなパス交換や、誰かをくさびや囮にしたチームとしての連動という部分に欠けてしまっておりました。

福岡の守備陣は、パウリーニョなり、マラニョンなり、マイクなり、ボールが場面場面で一極集中してしまうエリアが読みやすく、ドリブルでの突破さえ押さえておけばよいという感じで比較的守りやすかったのではないかと思われます。中に抜けられたり、中の人を使われたりすることさえ防げればなんとなかなるという感じでしたね。

今回は、前線でためたり、スペースに走ったり、ワンツーで抜けたりという動きが皆無だったのですが、シーズン中盤以降から、選手たちの意思疎通ができてくれば、甲府は潜在能力の高い選手が多いだけに、これから上がってくるチームだと思います。

福岡は、同じ監督と、そして同じ前線の選手たち(高橋、大久保、田中)という顔ぶれだったので攻撃に関しての意思疎通はある程度はできていたと思います。だからこそ、高橋のミドルシュート(が強烈ということを理解しているので)に対して田中がつめることができていましたし、中島も、田中の裏へ飛び出すスピードを理解しているからこそアーリークロスを早めに放り込む事ができました。

福岡にとって大きかったのは、中町、末吉といったといったところが、左右にぶれずにしっかりと中央を押えていたのもよかったですね。甲府の連動性のなさや、第三者の動きが少なかったからというのもありますが、翻弄されて中盤がひっぱりだされるとこれまでと同じ展開になっていたと思います。若手ながら、甲府のパウリーニョやマラニョンに負けずに中盤を抑えていたのは期待以上の働きだったのではないでしょうか。永里もいい働きで運動量豊富に動き回り、的確なプレーで甲府の陣地を脅かしておりました。

福岡も3点とったとは言え、完全に連動で崩しきってという得点ではないので、まだまだ質を上げていかなければならないところでしょうが、昨年の低迷を考えると、甲府相手に勝ち点3というのは、上々のスタートを切ったのではないでしょうか。


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Posted by オオタニ at 12:52 │Match Impression (2010)