サガン鳥栖の観戦記。戦術を分析して分かりやすく説明できるように心がけています。

2009年12月28日

甲府戦に凝縮された岸野サッカーの結末

忘れられないあの甲府戦。

前半37分の失点は、ロングボールに対して、柳沢がマラニョンに裏を取られてしまったもの。
後半22分の失点は、クリアボールをキムシンヨンに拾われてからのミドルシュートで取られてしまったもの。

自分が現役(?)でプレイしていた時にディフェンダーとして教わっていたことが二つあります。

1.相手のフォワードよりも絶対に後ろでプレイすること。
2.クリアは絶対に外にすること。

今思えば、前半37分の失点は、1を守れなかったプレイであり、後半22分の失点は、2を守れなかったプレイでした。

サガン鳥栖の選手も、プロの世界で生きている選手たちでもあり、そういった基本は重々承知しているはずです。

しかしながら、この緊迫した状況やミスが許されない場面で、これらの基本を覆すプレイが行われたことに対しては、失点をゼロにという岸野監督が目指してきたサッカーが、成就できなかった最大の要因であると思うのです。

無論、すべての試合で失点をゼロにすることは不可能ではあるのですが、それが偶発的によるもの(この試合では浅井が芝に足を取られたこと)であったとしても、そういう場面を迎えるまでのプロセスがかならず存在します。

結果的に、守備としての基本事項を守れずに失点を喫した試合が、今期の昇格を逃す決定的な試合となってしまったことは、守備を中心とするチームに対する皮肉以外の何物でもないですよね。

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2010年は、今年よりもさらに厳しいシーズンが待ち受けていると思います。
選手の入れ替えも例年以上に多く、中盤の選手はすべていなくなりました。

今日までの流れでは、補強の中心が大型フォワードになっているので、育夫さんも前回に就任した時と、戦い方が変わるのかなという気もします。

2010シーズンを戦う上での一番のポイントは、試合数が51試合から36試合と減ることだと思います。
スタートダッシュに失敗したら取り返しのつかない事態となることは必至です。
今年は、マイク・トジン・山瀬というフォワードの加入からやっと勝負できるようになってきました。
来年も同じように、のんびりとかまえていたら同じ轍を踏むことでしょう。
開幕戦までに如何にポテンシャルを感じるメンバーを揃えることができるか、ということに注目したいです。

では、みなさまよいお年を。


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Posted by オオタニ at 10:19 │SAgAN Diary